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『思い出のマーニー』は百合映画か? 百合度は『アナ雪』超え!?

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映画『思い出のマーニー』公式サイトより


『思い出のマーニー』は百合映画か百合じゃないか、議論が盛り上がっている。
 たしかに、同作は“ジブリ初のWヒロイン”。宣伝用のポスターでは、背中合わせの2人の少女が固く手を握り合っている。しかも手元をよく見ると、恋人つなぎ。そこに添えられた「あなたのことが大すき。」というコピー。テレビCMや予告編も“それっぽい”。
 さらに公開直前にスタジオジブリのプロデューサー鈴木敏夫が明かしたキャッチコピーのボツ案が「ふたりだけの禁じられた遊び」「ふたりだけのいけないこと」……これは!
 
 というわけで、『思い出のマーニー』が百合(ガールズラヴ)かどうか、検証してきました。

 幼いころに両親を亡くし養父母に育てられる杏奈は、自分は誰にも必要とされていないと心を閉ざした少女。持病の喘息の療養のため、養母の親戚がいる海辺の村でひと夏を過ごす。そして、その村にある「湿っ地屋敷」で、金髪の少女マーニーと出会うのだが―—。

 杏奈とマーニー、ふたりのヒロインがはじめて出会う場面から、さっそく“百合っぽい”。

 はじめて会ったマーニーはいきなり杏奈の手を取るのだが、両手で包み込むようにやさしーく杏奈の手を握る。驚いた杏奈は、顔を赤らめる。さらにばあやたちにバレないよう木の陰に隠れる際、マーニーは杏奈の肩を抱きよせる! 抱き寄せられた杏奈は、またしても赤くなっている。

 初対面でいきなり手を握り肩を抱き寄せるとは、マーニーはなかなか大胆だ。天然小悪魔系のマーニーに戸惑う杏奈も、いちいち顔を赤らめ、すでに意識してしまっているとしか思えない。

 当の本人は天然で無邪気に振る舞っているだけなのに、まわりは振り回されてしまう。このマーニーの天然小悪魔ぶりは、『ゆるゆり』の船見結衣、『けいおん!』の平沢唯、『魔法少女まどか☆マギカ』の鹿目まどかなどにも通じる、百合ものの定番キャラだ。

「誰かに話したらめちゃくちゃにされるだけ」「あたしたちのことは秘密よ」と手を取り合い約束してこの夜は別れるのだが、初対面からとにかくスキンシップが多い。「話したらめちゃくちゃにされる」というのも、禁断の恋の気配を感じさせる。
 
 また、マーニーの漕ぐボートでピクニックに出かけたふたり。杏奈にもボートの操縦を教えるため、マーニーが杏奈の手を取って一緒にボートを漕ぐ。背後から抱きしめるように手を取って一緒に漕ぐ! まるで彼氏ではないか。ぐいぐい来るマーニーに杏奈のほうも戸惑いを見せつつも、完全にときめいているように見えるのは筆者だけではないだろう。

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