桂春蝶に坂上忍、フット後藤、岩尾がダメだし!「国民の貧困と芸人の下積みを一緒にするな」「あんた二世だろ」

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3月1日放送『バイキング』(フジテレビ)に出演した桂春蝶


〈この国での貧困は絶対的に「自分のせい」なのだ〉というツイートで大炎上中の落語家・三代目桂春蝶。その春蝶が昨日3月1日放送『バイキング』(フジテレビ)に生出演した。

 本サイトは先日の記事で、春蝶がこれから、ケント・ギルバートの路線を狙って「右派論客」「御用落語家」として売り出すつもりなのではないかという懸念を表明したが、さっそく、全国放送の番組からお声がかかったというわけだ。

 もっとも、今回の出演では、春蝶のもくろみは完全に外れてしまったようだ。何しろ、自分の同業者である芸人たちから一斉に批判を浴び、その主張のインチキ、勘違いぶりを暴露されてしまったのだ。

 いったいどういう展開だったのか。春蝶が出演したのはまさに春蝶自身の〈貧困は絶対的に「自分のせい」〉発言をテーマにしたコーナー。春蝶は“ネトウヨコメンテーターが重宝される『バイキング』なら俺の言い分をわかってくれる”とでも思ったのか、冒頭から「結局、不正受給の問題というのがとても多いということなんですよね」などと、自分のツイートを正当化しはじめた。

 生活保護の不正受給者が存在していることがなぜ「貧困は絶対に自分のせい」ということになるのか意味がわからないし、それ以前に、日本の生活保護不正受給率はわずか0.45パーセント(2015年度)。これは先進国の中でもダントツに低く、ほとんど存在しないに等しい数字だ。ようするに、春蝶はミスリードであることがとっくにバレて、いまやネトウヨしか口にしなくなった生活保護バッシングを声高に叫び始めたのだ。

『バイキング』出演も総スカンの桂春蝶、横澤夏子にまで「わかってない」

 しかし、この段階ではまだ、他の出演者から冷ややかな視線を受ける程度で、非難されるところまではいっていなかった。

 決定的になったのは、この後、春蝶の例のツイートが紹介されたときだった。

〈僕は20歳から10年間、家賃2万円台のアパートで住んだ。それでも金がなくて、家賃を滞納したりした。当時は仕事が本当になかったから。ほとんど毎日がチキンラーメンかコーンフレークやった。それでも生きれた。芸人風情でも何とかやっていける日本は素晴らしい。これ以上この国に何を望みますか?〉

 このツイートは炎上後、春蝶が言い訳として投稿したもので、本サイトでも芸人の下積みと国民の貧困をいっしょくたにするトンデモだと批判したが、『バイキング』では、春蝶と同業の芸人たちから一斉に疑問の声が上がったのだ。

 たとえば、フットボールアワー後藤輝基はモニターに映し出されたツイートを見て、こう指摘した。

「僕だって貧乏な生活しましたけど、これは有志なんですよ。自分でやろう思うてやってるんですよ。これと国の話は僕は違うと思うんですよ」

 また、横澤夏子は「夢を追っかけている方の貧困って貧困じゃないような気がするんで。なんか、だから、調べられてるのはわかるんですけど、本当にわかっているのかなって」と、なんとも辛辣なダメだしを口にした。

 彼らの言う通りだろう。いま、この国で問題になっている貧困というのは、非正規雇用のせいでまじめに働いてもその日一日を食いつないでいくのが精いっぱいなワーキングプアや親の貧困によってまともに教育も受けられないこどもの増加、社会福祉切り捨ての結果、病人や高齢者が次々に貧困に転落し、自殺するしかないくらい追い込まれている状況のことを指すのだ。「売れることを夢みている芸人のビンボー生活」とはまったく話の次元が違う。

フット岩尾が「落語家は食いやすい」坂上忍は「春蝶さん、二世でしょ」

 しかも、この日の『バイキング』では、春蝶が本当に「極貧生活」を送っていたのかという疑惑も浮上した。フットボールアワー岩尾望がこんな指摘をしたのだ。

「落語家さんなんか、一門とか師匠とかあったり、直の営業とかメチャクチャ行きやすいじゃないですか。食いやすいんですよ、そもそも」

 さらに、司会の坂上忍からはこんな決定的なツッコミを入れられた。

「しかも、春蝶さん、二世さんでしょ?」

 そう。春蝶の実父は関西で大きな人気を集めていた二代目桂春蝶。三代目桂春蝶が落語家になる前に亡くなっているが、それでも落語界には父親の知り合いがたくさんおり、普通の若手以上にいろいろと面倒を見てくれる人も多かったはずだ。

 いずれにしても、春蝶が仕事がなくてもやってこられたのは、「日本が素晴らしい」からでもなんでもない。「一門制度があって食いやすい」落語家だったからにすぎない。

 自分はそんな恵まれた環境にいながら、貧困にあえいでいる国民に「これ以上この国に何を望みますか?」などと上から目線で説教して悦に入っていたのだから、呆れてものも言えない。

 だが、春蝶のこれまでの言動をみていると、こうした発言が出てくるのは当然とも言える。『バイキング』では批判の嵐に「ツイッターってものをわかってなかった」などと涙目で言い訳をしていた春蝶だが、実はバリバリのツイッタラーで、しかも、前から安倍政権を擁護し「自分の不幸を政治のせいにするな」と弱者を叩くようなツイートをしていた。

 また、夕刊フジや「正論」の連載でも、安倍政権擁護に、左翼批判、韓国バッシングなどを意気揚々と展開。本業の落語でも、『明日ある君へ~知覧特攻物語~』なる特攻賛美の創作落語を上演し(しかも、その内容は百田尚樹の『永遠の0』そっくり)、日本会議からも講演に招かれたりしていた。

桂春蝶の他者への想像力欠如は“ネトウヨ”由来

 ようするに、この落語家はもともとネトウヨなのである。ネトウヨというのは、米軍基地や慰安婦問題、原発、差別、貧困問題などでの言動をみてもわかるように、自分の卑劣さへの自覚や他者への想像力というのが決定的に欠落している連中だ。だから、自分が安全地帯にいながら、平気で被害者や弱者をひたすら攻撃できる。

 そう考えると、自分が「エリート二世落語家」であることを棚上げして、「おれも貧しかったんだからお前らもガタガタいうな」と貧困層を攻撃した今回の春蝶は、まさにネトウヨの典型的な行動をとっただけともいえるだろう。

 賭けてもいいが、春蝶は全国放送でこれだけ赤っ恥をかいても、その愚劣なスタンスを変えることはないだろう。それどころか、ますますネトウヨっぷりに拍車をかけていくはずだ。そして、全国放送は無理でも、『そこまで言って委員会NP』(読売テレビ)や『ニュース女子』や『報道特注』など、インチキで卑劣な言動をしても咎められることのないネトウヨ番組に次々出演し、数年後には、自民党か維新から選挙に出馬するなんてことになるかもしれない。

 こんなことを言うと、たかだか落語家を警戒しすぎと思われるかもしれないが、こんな薄っぺらい連中が次々とテレビのコメンテーターや政治家になって世論を誘導しているというのが、いまの日本の現実なのである。

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