キムタクの“マツコ・デラックスと仲良し”アピールは中居・SMAPへの決別宣言か! マツコとSMAP潰しの関係

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • 印刷
kimura_matsuko_180118_top.jpg
『夜の巷を徘徊する』(テレビ朝日)での木村拓哉の発言から改めて浮き彫りになった中居正広包囲網の存在(画像右は『夜の巷を徘徊する』番組HPより)


 本日21時からスタートする、1年ぶりの主演連ドラ『BG〜身辺警護人』(テレビ朝日)に向けて、キムタクこと木村拓哉が連日テレビに出まくっている。なかでも話題を集めたのが、マツコ・デラックスの『夜の巷を徘徊する』(テレビ朝日)への出演。昨年4月に2週にわたって初登場したのに続き2回目の登場だった。

 2人が千葉の高校で1年だけ同級生だったというのは知られた話だが、テレビ番組での共演は前回の『夜の巷〜』が初めてのこと。数年前にトヨタのCMで共演を果しているものの、共演NGという都市伝説もあっただけに、“共演解禁”同級生の2人ということで、前回に引き続き注目されていた。

 そして案の定、ネットでは放送後、「やっぱり静香じゃなくて、私だったんじゃないの?」と妻・工藤静香の名前をもち出したマツコに、「また始まったな、オマエの“ぶっこみ病”が始まったな」などとキムタクが返すやりとりが、「画期的」「ぶっこんだマツコすごい」「さすが元同級生」などと話題を集めている。

 たしかに、キムタクのほうも、終始マツコを「オマエ」呼びし、距離の近さをアピール。マツコもそれに合わせてはいたが、しかし実態は、完全に腫れ物に触る態度。キムタクは“ぶっこみ病”などと言っていたが、せいぜい静香の名前をもちだしたくらいで、「週刊文春」の企画「嫌いな夫婦」で2年連続1位に選ばれたことや、SMAP解散、SMAP分裂におけるキムタクの裏切り問題などには冗談交じりにも触れていない。“ちょ、待てよ”ネタのようなキムタクのキャラいじりすらせず、前回にひき続きキムタク様をヨイショし続けたのだった。

 同じジャニーズタレントでも、『月曜から夜ふかし』(日本テレビ)で共演している関ジャニ∞の村上信五に接する態度と比べれば、これが“さすが元同級生”というようなフランクな仲などではないことは明らかだろう。

 逆に今回の放送でありありと透けて見えたのは、“あの毒舌のマツコと元同級生で仲のいいキムタク”をアピールすることで、地に落ちたキムタクのイメージを回復させたいというキムタク側の意図だけ。ジャニーズ側は「キムタクとマツコの番組」というプランにも乗り気という話もあり、今後もことあるごとに2人の共演は見られるだろう。

 ただ、キムタクがマツコとの仲をアピールすればするほど気になることがひとつある。同じSMAPのメンバーだった中居正広のことだ。

中居正広の裏番組を見ていると、わざわざテレビで公言した木村拓哉

 前回の出演で、キムタクがマツコの番組をかなり見ているという話になったのだが、なかでも『マツコの知らない世界』(TBS)のことをキムタクは他局の番組であるにもかかわらずわざわざ挙げていた。じつは、このときキムタクが見ていると話した『マツコの知らない世界』と同じ曜日の同じ時間帯、中居が『ザ!世界仰天ニュース』(日本テレビ)で司会を務めているのだ。

 キムタクは裏かぶりなんて気にしないタイプ、というわけではない。実際、同番組内でロケ地のそばで中継に備えていた『報道ステーション』のお天気コーナーに出ちゃおうかという話になったとき、キムタクは自分のほかの出演番組の放送とかぶらないかをスタッフに確認していた。

 自身の裏かぶりは気にする一方、もう解散したとはいえ、同じSMAPのメンバーである中居の裏番組をわざわざ見ていると明言し、そのまま放送するというのは異例のことだ。「それくらいのこと?」と思う向きもあるかもしれないが、もともとジャニーズ事務所は所属タレント同士が裏かぶりしないよう細心の注意を払うことで有名。近年はジャニーズタレントが飽和状態のため、『あさイチ』(NHK)の井ノ原快彦と、『ビビット』(TBS)の国分太一のように避けられないケースもあるが、それでも同グループで裏かぶりすることはあり得ない。

 キムタクは『マツコの知らない世界』に出演したわけではなく、裏かぶりしたというわけではないが、同じテレ朝でもないものをわざわざ番組名まで挙げて明言する必然性もまったくなかった。ちなみに同番組でロケ中に遭遇した『報ステ』のお天気キャスターがマツコが出演する日テレの番組名を口にしたとき、キムタクはそれにツッコんでいた。

 また、SMAPはすでに解散したとはいえ、中居が同じ2017年春にワールド・ベースボール・クラシックの公認サポートキャプテンとして侍ジャパンの試合中継に出演していた際は、裏でキムタクの主演ドラマが始まると、中居はその時間帯の出演を控えていた。

キムタクとマツコ共演NGの都市伝説が生まれた理由


 
 さらに言えば、この火曜21時台だけでなく、中居とマツコは出演番組が月曜深夜と水曜深夜でも裏かぶりしている。いや、中居とマツコは、単純に時間帯がかぶっているというだけでなく、近年MCとしてBIG3に次ぐポジションを争うライバル的構図にある。

 たとえば、オリコンが毎年発表している好きな司会者ランキングでも、2016年の1位は明石家さんま、2位はタモリ、3位がマツコ、4位が中居。また、2017年は1位がマツコ、2位にタモリ、3位がさんま、4位が中居だった。ちなみに2015年、2014年は中居が5位、3位だったのに対し、マツコはまだ10位圏外だ。

 本サイトでは2015年頃、中居が盛んに「結婚できない男」アピールをしていた時期に、マツコ・デラックスの台頭を意識したセルフブランディングだと指摘したことがあった。この時点では、ランキングなどではまだ中居が先行していたが、クレバーな中居はおそらくマツコのさらなるブレイクを見据えていたのだろう。

 さらに、過去にはキムタクとマツコが共演NGという都市伝説があったが、それはむしろ中居とのバッティングを配慮したものだったという見方もある(実際、キムタク自身とマツコはSMAP解散以前にもCMではすでに共演している)。しかし、SMAPが解散したいま、キムタクにしてみれば、もはや中居にそんな気遣いは必要ないということだろうか。

 もちろん、売れっこタレント同士になれば物理的に番組が裏かぶりすることは避けられないし、それでも他番組では共演することも普通にある。だが、中居とマツコのライバル的構図は、結果的にそうなっているというような単純な話ではない。その構図は「中居vsマツコ」というだけでなく、「SMAP vsマツコ」と言ったほうがいいかもしれない。

日テレとジュリー派が仕掛けたSMAP潰しの数々

 SMAP解散の伏線となった、ジャニーズ事務所内のジュリー派と飯島派の派閥抗争は、テレビ局の番組編成や人事までをも左右してきたことは、本サイトでも繰り返し報じてきたが、テレビ各局内部でジュリー派スタッフと飯島派スタッフが勢力争いをするなか、露骨なまでにジュリー派一辺倒だったのが日本テレビだ。日テレはフジテレビのSMAPに対抗する存在として、ブレイク前から嵐を推し続けてきたが、たんに嵐を売り出したというだけでなく、同時にSMAPを潰しにかかっていた。

 その急先鋒が、月曜22時の『しゃべくり007』(日本テレビ)であり、『嵐にしやがれ』を手がけた田中宏史プロデューサー(現・編成局編成部担当部長)だ。

『しゃべくり007』は2008年に『SMAP×SMAP』の裏にぶつけるためにスタートした番組で、実際に視聴率で抜くなど日テレのSMAP潰しの象徴のような存在だが、その功労者である田中氏をメインプロデューサーに据え、2010年に嵐のプライムタイムの冠番組『嵐にしやがれ』がスタートする。もちろんこの人選の背景には日テレのさらに上層部の意図もあったといわれている。

 この人選は、飯島氏とSMAPを追い落としたいジュリー氏も大歓迎で、田中プロデューサーはジュリー氏にかなり気に入られ、その後、『月曜から夜ふかし』や二宮和也の冠番組『ニノさん』、櫻井翔司会の大型音楽特番『THE MUSIC DAY』を手掛けるなど、ジュリー派のお抱えプロデューサーのような存在になっていった。さらに、派閥対立が激化していた頃には、局内で「SMAPを潰す」と公言していたという話もあるほどで、2014年にはほかでもないキムタクの『HERO』初回の裏番組に、日テレは『有吉ゼミ×深イイ話合体4時間』という力の入った特番をぶつけてたのだが、このときも関ジャニ∞の横山裕をゲスト出演させている。

マツコ・デラックスと、ジュリー派・日テレによるSMAP包囲網の関係

 この田中氏がジュリー派の嵐、関ジャニ∞と並んで番組に起用してきたのが、くりいむしちゅー、有吉弘行、そしてほかでもないマツコ・デラックスなのだ。

 ジュリー氏がここのところ“ポスト中居”として推している関ジャニ∞の村上だが、村上がMCとしての評価を上げた番組がマツコとの『月曜から夜ふかし』だ。この番組もジュリー氏と田中氏が仕掛けたもので、当初、マツコはジャニーズと絡むのは面倒くさそうだと難色を示していたのを説得し、スタートにこぎ着けたと言われている。

 キムタク共演NG都市伝説の理由として、「ジャニーズはオネエタレントとの共演NG」なる説も一時ネットでは流れていたが、実のところマツコは関ジャニ∞の村上はもちろん嵐ともたびたび共演しており、つまり同じジャニーズ事務所でもジュリー派のタレントとは共演してきた。つまり、マツコ自身がそれを自覚しているかどうかわからないが、マツコは実際にこうしたSMAP包囲網の一角をなしてきたのだ。

 マツコはいまや高視聴率タレントであり、しかも元同級生というネタもあって、好感度が地に落ちているキムタクがすがりたい気持ちはわからないでもない。しかし、こうしたSMAP包囲網の経緯をふまえた上で、嬉々としてマツコとの仲をアピールする姿を見ていると、木村にとってSMAPというグループはなんだったのか、という気がしてくる。まさか、SMAPという枷がなくなってマツコとも自由に共演できると感じているのだろうか。

 そして、気になるのが中居の現状と今後だ。SMAP包囲網はSMAP解散で消滅したわけではない。稲垣吾郎、草なぎ剛、香取慎吾の3人をテレビから締め出し、そして中居への包囲網もじわじわと締め上げている。2018年、中居はジャニーズを独立するのか。中居包囲網と独立の行方については、あらためてお伝えしたい。

最終更新:2018.01.18 09:06

「いいね!」「フォロー」をクリックすると、SNSのタイムラインで最新記事が確認できます。

新着 芸能・エンタメ スキャンダル ビジネス 社会 カルチャー くらし

キムタクの“マツコ・デラックスと仲良し”アピールは中居・SMAPへの決別宣言か! マツコとSMAP潰しの関係のページです。LITERA政治マスコミジャーナリズムオピニオン社会問題芸能(エンタメ)スキャンダルカルチャーなど社会で話題のニュースを本や雑誌から掘り起こすサイトです。SMAPマツコ・デラックス中居正広夜の巷を徘徊する木村拓哉本田コッペの記事ならリテラへ。

マガジン9

人気連載

アベを倒したい!

アベを倒したい!

室井佑月

ブラ弁は見た!

ブラ弁は見た!

ブラック企業被害対策弁護団

ニッポン抑圧と腐敗の現場

ニッポン抑圧と腐敗の現場

横田 一

メディア定点観測

メディア定点観測

編集部

ネット右翼の15年

ネット右翼の15年

野間易通

左巻き書店の「いまこそ左翼入門」

左巻き書店の「いまこそ左翼入門」

赤井 歪

政治からテレビを守れ!

政治からテレビを守れ!

水島宏明

「売れてる本」の取扱説明書

「売れてる本」の取扱説明書

武田砂鉄