長谷川豊がまたも炎上で「透析患者は殺せ」批判に法的処置をちらつかせる! 差別、自己責任…これが維新の正体だ!

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長谷川豊オフィシャルサイトより


 日本維新の会から出馬している“炎上芸人”の長谷川豊が、また炎上している。発端は、千葉県警本部に掲示された文書。道路交通法の行政処分における意見聴取実施の公示で、その名簿に長谷川豊の名前があったとTwitter上で指摘を受けたことだ。しかも、掲示文書に記載されている住所は立候補の際に届け出ていた住所と一致している。

 意見の聴取は「免許を取り消し、又は免許の効力を九十日以上停止しようとするとき」に公開で行われるものだが、長谷川は選挙の候補者ということもあって大きな話題に。だが、これに対して長谷川は〈事実無根のtweet〉と反論。しかも、こんなことまで言い出したのだ。

〈Twitter上においていたずらに私に対する虚偽事項を流布している方々がいます。
大変残念な事態ですが、明確に公職選挙法235条違反と言わざるを得ない行為が散見されます。
残念ですがこれらの行為に対して我慢するには限界があります。
法的措置を取らざるを得ないことご了承ください。〉
〈私に対するいたずら目的のツイッターは可能な限り我慢してきたつもりです。しかし、選挙は本当にみんなが真剣に訴え真剣に戦っています。私は過去のブログも「炎上目的とはいえ大変稚拙で申し訳なかった」と十回以上謝罪してきました。今でも「そのように主張している」と流布する行為はおかしい!〉

 ご存じの通り、長谷川は昨年9月に自身のブログに「自業自得の人工透析患者なんて、全員実費負担にさせよ!無理だと泣くならそのまま殺せ!今のシステムは日本を亡ぼすだけだ!!」というタイトルで文章を投稿。〈8~9割ほどの患者さんの場合「自業自得」の食生活と生活習慣が原因〉〈透析患者には一人年間500万円かかります。日本人の平均年収以上ですね。必死に払ってる保険料、そうやって食いつぶされ続けているのです〉と主張し、人工透析患者にかんするデマを書き連ねて罵倒、さらには健康保険制度を〈日本の病魔〉と斬って捨てた。

 しかも、この暴論に批判が殺到しても、長谷川は〈自堕落な生活で人工透析患者になったハナクソ同然のバカ患者〉などと強調。非難の声がどんどんと強まり、結果としてテレビのレギュラー番組からすべて降板するという結末にいたった。

 人工透析患者に対する誤解や偏見を拡散しただけではなく、“自業自得なのに特権にありつく金食い虫”という憎悪感情さえも煽った長谷川の下劣な態度には反吐が出るが、この騒動を長谷川は「炎上目的」だとした上で、「十回以上謝罪している」ことから、それに言及するツイートに対して「法的処置をとる」と恫喝しはじめたのだ。

 まったくどの口が、と言いたい。たとえば、出馬発表後の今年3月におこなわれた格闘家の青木真也氏とのトークショーで、青木氏が“試合の内容で炎上することがある”という趣旨のことを語ると、長谷川はこんな返答をしている。

「透析病棟患者アターック!とかやる感じですか?(会場笑)長谷川こういうこと言ったって書くの、やめてください」

「60歳以上は選挙権剥奪」「死刑執行を小学生に見せろ」「女はハエ」…長谷川の暴言録

 何の反省もない、いや、むしろ人工透析問題を長谷川は「持ちネタ」にしてしまっているのである。「十回以上謝罪」していても、長谷川はこうやって透析患者を愚弄しつづけてきたのだ。

 しかも、長谷川の差別発言・暴言は枚挙に暇がない。

〈生まれてから18歳まで選挙権ないので、死ぬまでの18年間、つまり60歳以上って、選挙権はく奪でいいんじゃないか?
 というのは暴論でも何でもなく、むしろ合理的とも言えるのです。80過ぎたジイさんとバアさんが、落ち着いた、冷静な、的確な未来に向けての判断なんて出来ますかね? んな判断力、あるでしょうか?〉(2015年7月23日「教えて!gooウォッチ」コラム)
〈私は死刑にするなら、もっと残酷に殺すべきだと考えます〉〈出来ればネットで生中継した方がいいとすら考えています。小学校時代からその死刑執行シーンはみんなに見せた方がいい。ふざけたことをやれば、どんなに苦しむのか、よく見せた方がいい〉(2016年7月27日 同上コラム)
〈8割がたの女ってのは、私はほとんど「ハエ」と変わらんと思っています〉(2015年9月14日のブログ)
〈(待機児童問題は)「子供をさっさと預けて働きに出たいママ」が待機してるんです。『待機ママ』問題なんです。ホントは〉(2016年3月22日のブログ)
〈育休とったら出世できない? 育休とったら社会に戻れない? 言い訳すんな。バカ。そうやって社会のせい 子供のせい 行政のせい 国のせい 政治家が悪い 男性が悪い 会社が悪い 一生言ってろ!バカ女!!!悪いのはお前らの頭の中と仕事の能力だ!!!!〉(2016年9月8日のブログ)

 いちいち反論するまでもない、一読しただけでその主張の醜さをおわかりいただけるだろう。

 しかし恐ろしいのは、日本維新の会が発表した比例代表名簿では、長谷川は南関東ブロックで名簿1位に挙げられていることだ。

 そもそも、長谷川が出馬した千葉1区(千葉市の中央区・稲毛区・美浜区)は民進党から希望の党に合流した田嶋要(当選5回)の地盤が固く、長谷川の苦戦が予想されていた。だが、名簿では1位に挙げられている人物が長谷川以外に4名いるものの、惜敗率によっては長谷川が小選挙区で落選しても比例復活を果たす可能性はある。ちなみに、前回衆院選では比例代表の南関東ブロックにおいて維新は4名の議員を国会に送り込んでいる。

「透析患者は殺せ」「判断力のない60歳以上は選挙権剥奪」「死刑執行を生中継して小学生に見せろ」「女はハエ」と主張してきたような人物が、国会議員になるかもしれない──。とんでもない現実が進行しているわけだが、ここで注目したいことは、長谷川がこれまで強調してきた「自己責任論」である。

貧困で進学断念した女子高生に「恵まれた環境」と説教…これが維新の本質だ!

 たとえば、ネット上で「貧困だと言うならアニメグッズを買うな」などとバッシングされたNHKの貧困女子高生の問題では、長谷川は自身の家庭が〈少なくとも「お金のある家庭」ではありませんでした〉と明かした上で、こんな論を展開していた。

〈あのね、お金がないっていう状況は「そこから這い上がる力を身に着けられる絶好のチャンス」なのです〉
〈お金がある人は「お金のかかるいろんな経験」を出来ます。しかし、お金のない人は逆に「お金がないからこそできる様々な経験」を出来るのです。それらは単なる特徴であって、栄養失調になったりするレベルだとそれは問題ですが、貧困な生活であれば、それはそんな恵まれた環境は、私はないと思っています〉

 NHKが取材をした女子高生は、家庭の経済状況によって進学を諦めざるを得なかったという事情を抱えていた。本来、このとき議論されるべきは、そうした相対的貧困層にいる学生たちへの奨学金制度などの拡充による公的な支援制度のあり方であるはずだが、長谷川は貧しさを「絶好のチャンス」などと勝手に問題をすり替え、“自己責任で社会を這い上がれ”と述べるのだ。

 経済状況によって進学を諦めたという女子高生に対して「貧困は恵まれた環境」と説教を垂れる──。一方、この男を擁立した維新の会は、今回の選挙でも「教育無償化」を打ち出し、マニフェストで「家庭の経済状況に左右されず受けたい教育を選べる社会へ」などと謳っている。

 結局、維新が言う「教育無償化」は憲法改正のための材料でしかなく、橋下徹から脈々とつづく新自由主義的な「自己責任」論こそが党の本質にある。だからこそ、こんな男を擁立したのだ。

 事実、長谷川が松井一郎代表に議員になりたい旨を相談したのは、あの「透析患者は殺せ」問題で炎上していた真っ最中のとき。会食した長谷川と松井は、こんな会話をしたらしい。

〈「出来れば一緒にやりたいんですが…無所属の市議からで全然いいんです。ご迷惑をかけちゃうし…」と話すと、松井代表から「うん、やろ。ええやん。あかんかったことは謝ったらええねん。なんやったら俺が一緒に謝ったるわ。日本、変えよ」と励まされたという〉(産経WEST 2月10日付)

弱者叩きを黙認し、自民党以上に好戦的な維新も「国難」政党だ!

 しかし、「一緒に謝ったる」と言った松井代表は、今年2月の出馬会見後も「透析病棟患者アターック!」などと公言している長谷川を放置して立候補させた。橋下自体が炎上を利用して大衆煽動を実行してきた先駆的な政治家なのだから当然といえば当然だが、維新とはつまり「差別OK、弱者叩きごもっとも、炎上大歓迎」の政党であることはあきらかだろう。

 いや、それだけではない。共同通信社が今回の選挙の立候補予定者におこなった政策アンケートでは、北朝鮮に対する米軍の軍事力行使を「支持する」とした割合が、自民党で39.6%と高い数字が出たのだが、なんと維新は77.5%とダントツの高さを示したのだ。

 つまり、長谷川だけが問題ではなく、維新全体が、安倍首相につづく「国難」なのである。「第二自民党」は希望の党だけではなく、この日本維新の会も同じ。長谷川のような人物は国会議員にふさわしくないと思う人には、自身の選挙区や比例代表の投票の際、懸命な判断をしてもらいたいと切に願う。

最終更新:2017.10.16 02:34

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