松井一郎知事出演『ダウンタウンなう』の松本人志、坂上忍がヒドすぎる! 森友問題を一切追及せず露骨なヨイショ

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フジテレビ『ダウンタウンなう』オフィシャルサイトより


 いくらなんでもここまでとは……。松井一郎大阪府知事が出演した『ダウンタウンなう』(フジテレビ)をみて、改めて松本人志、浜田雅功、坂上忍の“犬”っぷりに呆れ果てた。 

 森友学園問題がまったく解明されていない状況で、疑惑の渦中にある府知事が出演するというのに、何一つ厳しい質問をしない。それどころか、ひたすらヨイショしまくり、たいしておもしろくもない松井の過去のやんちゃ話や恐妻家エピソード、大型バイクの免許をとった話などを大喜びして聞き続けたのだ。

 いや、もちろん、彼らに多大な期待をしていたわけではない。とくに、松本人志は安倍首相が『ワイドナショー』(フジテレビ)に出演したときも、ひたすら平身低頭、「おじいちゃんの大好きな日本を守ってください」と森友学園の園児みたいなエールを送る始末だったし、そもそも、ダウンタウンは松井知事が旗振り役の大阪万博誘致アンバサダーに就任している。この間、『ワイドナショー』で不自然なくらい森友学園問題についてふれていないな〜と思っていたら、疑惑がピークのときに松井知事といっしょにニコニコしながら就任会見に臨んだのだ。そんな“権力弱々芸人”が疑惑に直接、突っ込めるはずがないだろう。

 しかし、『ダウンタウンなう』の場合は『バイキング』(フジテレビ)で森友問題をそれなりに追及してきた坂上忍が出ているし、番宣でも「坂上が松井知事に森友問題を斬り込む」と散々煽っていた。途中で松本に遮られ、最終的には松井知事の言い訳を垂れ流すことになるかもしれないが、かたちだけでも森友問題を追及する姿勢は見せるだろう、と思っていたのだ。

 しかし、フタを開けてみたら、坂上も同じで“かたちだけの追及”どころではなかった。なにしろ、松井が登場すると、坂上はいきなり「ほんとこの時期に出演してくださるって、ちょっと凄くないですか?」とヨイショし、松井がまだなにも話してないうちから、「もうお話しできる範囲でかまわないんで」と、フォロー。

 しかも驚いたことに、そのあと、坂上は松井の森友問題への対応を絶賛し始めたのだった。

「やっぱり、松井さんがあれだけこのお立場で喋るっていうのは、すごいですよね。唯一ですよ」
「みんなが隠そうとしている中で松井さんはちゃんと会見を開いている」

 大阪府私学審議会が設置基準を満たしておらず、反対意見が多数だった小学校をなぜ認可適当としたのかという最大の問題を松井がきちんと説明していないこと、なんでもしゃべると言いながら維新に百条委員会の設置を反対させてつぶしてしまったことを、坂上は知らないのか。いや、そんなはずはないだろう。

 ところが坂上は、そのあとも同じ調子で、結局、森友問題で質問したのは「松井さんから見て籠池さんとか、籠池さん夫婦ってどう映ってるんですか」ということだけ。前述した認可の経緯をめぐる疑惑はもちろん、小学校建設を請け負っていた建設会社と維新の疑惑の関係も、当初、財務省から圧力があったと盛んに言っていたのに最近言わなくなった理由も、一切追及することはなかった。

 これでよくも「森友に斬り込む」などと言えたものではないか。『バイキング』で上西小百合議員にはあれだけ強い態度で臨んでいるのに、松井知事に面と向かった途端、笑っちゃうくらいへっぴり腰というのは、この男の毒舌はしょせん、弱いものいじめにすぎないということなのだろう。

 しかし、もっとひどかったのは、やはり松本人志だった。冒頭から、松井に対して「(出演してくれて)いやー、ほんとありがたいですねー」としっぽをふり、森友問題に話題が移ると、すかさず「あー、あれはねー、ほんとに、ノンスタイル(の井上)以上の当たり。当て逃げでしたよねー」とギャグに見せかけて、松井知事が被害者であるかのようにフォロー。それきり、松本は『ワイドナショー』と同様、森友問題の話題にまったく入ろうとしなかった。

 しかも、最悪なのが、橋下の政界復帰の話題になると、突然、元気になって、こんなことを言い始めたことだ。

「都構想はまだあきらめてないんでしょ」
「もう1回やらないと。もう1回やったらたぶん、いけますよね」
「今回ほっといてもなると思ってたから、みんなたぶんそっちにいかなかった。でも、ああ決まらなかったっていうことで、みんなたぶんもう1回やったら、僕はいけると思いますけどねえ」

 そう、松本はあのインチキな都構想を煽りはじめたのだ。都構想のことをもちだせば、松井に媚びることができる上、“大人のオレ、政治わかってる感”を出せるとでも思ったんだろうが、中身を知らないまま、維新の詐術に丸乗りしていることが丸わかり。そのイタさに、見ているこちらが恥ずかしくなるほどだった。

 そして、そのあとは冒頭に紹介したように、みんなでわきあいあいと、予定調和の松井府知事のプライベート話に終始したのだった。

「ヤンチャだったんでしょ?」
「永ちゃんのすごいファンなんでしょ?」
「高校中退なんですよね?」
「輩だったんでしょ?」
「暴走族だったんですよね?」
「奥さんにめっちゃ弱いらしい」

 ようするに、疑惑の渦中にある府知事を出演させながら、出演者たちは追及するどころか、その疑惑払拭に全面協力していたのである。

 いや、もしかしたら、今回の『ダウンタウンなう』松井知事出演には最初からそういう意図があったのかもしれない。万博アンバサダーに就任したとたんに森友疑惑勃発で巻き込まれたかたちになったダウンタウンと、森友スキャンダルの関与を追及されている松井サイドが、イメージ回復のために仕掛けたものではないか。

 実際、この番組の冒頭、坂上がダウンタウンのアンバサダー就任に触れて、「あれはやっぱり、森友問題の……」と冗談を言おうとすると、坂上が言い終わらないうちに、松本と浜田がふたりそろって、ものすごい勢いで「森友関係ない」と否定していた。そのマジぶりが、逆に今回の番組の目的を物語っているといえるだろう。

 しかし、恐ろしいのは、そんな疑惑政治家のプロモーションまがいの番組が、一定の影響力をもち、実際に、松井知事のイメージアップに寄与してしまいかねないことだ。

 本サイトは、芸人やタレントが情報番組に出演して、政治問題や社会問題を扱うことの危険性をかねてより指摘してきた。強固な上下関係に縛られ、空気を読むことばかりを要求される日本の芸能界の住人が権力批判なんてできるはずがない。むしろ、CMなどに出演し、企業や政治家とも付き合いのある芸能人にニュースを語らせることは、恣意的な世論誘導につながりかねない、と。

 そういう意味では、今回の『ダウンタウンなう』は、そのことをもっともよく表した番組だったと言えるだろう。

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