山でキノコを採るだけでテロリスト認定! 共謀罪のトンデモ本質を金田法相が国会でポロリ、大慌ての安倍は…

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自民党HPより


テロと無関係な文化財保護法、種苗法、動物保護違反も共謀罪の対象に

「保安林の木やキノコ、筍を採って売れば、テロ組織の資金源となる(から共謀罪の対象になる)」
 
 国会審議が始まった“天下の悪法”共謀罪だが、昨日17日の国会で、金田勝年法務大臣が驚くべき答弁を行った。

 これは、民進党の山尾志桜里議員の質問への回答。山尾議員は、政府が共謀罪を「テロ等準備罪法案」と呼びながらテロ等準備罪という罪を新設するわけではなく、処罰対象に「文化財保護法」「種苗法」「絶滅のおそれのある野生動植物の種の保存に関する法律」など、テロ対策や犯罪集団とは無関係な法律違反が数多く含まれていることを追及した。

 これに対し金田法相は、「テロの集団、組織的犯罪集団について、その資金源になるような犯罪もあるわけです。だから組織的犯罪集団が実行計画することが現実的に想定されるものを対象犯罪とするなかで、それが対象となっているということだと申し上げておきます」などと答えたのだが、しかし問題は、山尾議員が重ねてこんな質問をしたことだった。

「いま、組織犯罪、テロの資金源となる犯罪を入れたとおっしゃいましたが、保安林でキノコを採ることも、これテロ対策の資金源ですか? 保安林で溶岩のかけらを採ることもテロ対策の資金源ですか?」

金田法相が「キノコや筍をとったらテロの資金源になる」

 すると金田法相は、当初は質問には直接答えず「ひとつひとつ答えることについては、この法案作成に携わった政府参考人の方もお呼びいただきたい」などと政府へ責任転嫁するなど長々とエクスキューズ。しかし次第にヤジの声が大きくなると、「その上でお答えします、いいですか、その上で」として、下を向き早口でペーパーを読み上げるようにして、こんなことを言い出したのだ。

「保安林の区域内の森林窃盗は、保安林の産物を窃取する罪であります。組織的犯罪集団が、組織の維持運営に必要な資金を得るために計画することが現実的に想定されることから、対象犯罪としたものであります。つまり森林窃盗の対象となる産物には、立木、竹、キノコ、といった森林から生育発生される一切が含まれるほか、森林内の鉱物、その他の土砂、岩石など無機物産出物も含まれるものと言えるわけであります。このような森林窃盗の対象となる客体に鑑みた場合、相当の経済的利益を生じる場合もあるから、組織的犯罪集団が組織の維持運営に、必要な資金を得るために計画することが現実的に想定されるのであります」

 テロ集団が、せっせと山でキノコ泥棒!? 山尾議員もこれには「国民の常識とはあまりにかけ離れた答弁。これテロ対策なんでしょうか?」と呆れていたが、しかし、これこそが共謀罪の本質なのだ。

 つまり共謀罪の目的とは、権力に批判的な言動をする人々や団体を取り締まることに他ならない。だからこそ政府としては、とにかく、対象を広げられるだけ広げようとしているのだ。

 実際、金田法相と山尾議員のやりとりからは、この目的のために政府が駆使している詐術も明らかになった。この間、政府は与党内からも上がった共謀罪反対の声に、処罰対象の犯罪数を615から277に減らしたとする情報を流してきたが、山尾議員は、実際には法務省からは正式なリストも出されていない上、そのカウント方法が“操作されたもの”だと指摘したのだ。

「(今回メディアに掲載された277の)リストと、過去の615の法務省として責任をもった罪のリストを比較してみました。そうしたら、カウント方法が違っているんですね。以前は例えば電車の往来危険罪と、船舶の往来危険罪、これが別々に2つの罪としてカウントしています。今回は2つまとめて往来危険罪1罪です。もうひとつ。以前は激発物の破裂について、対象となる建造物が性質によってちがうので、3つに分けてカウントされていました。今回は3つをまとめて1つです。このように以前と同じカウント方法でフェアに数えたら300を超えるのではないですか」

処罰対象の数え方のインチキが暴露されるも金田法相は…

そして山尾議員は、過去の共謀罪法案と同様のカウント方法で機械的に数えると316となると指摘し、その上で金田法相に、277すべての罪名を自ら確認したかを追及した。

だが金田法相はやはり正面からはこれにも答えず、挙句「数え方に一定のルールはない」「(山尾議員から)具体的に277という通告は頂いていない。通告を頂ければ私どももお答えできると」など今度は山尾議員に責任転嫁をしはじめたのだ。実際、山尾議員は共謀罪の対象犯罪について事前通告を行ったと、質問の中でも何度も繰り返しているにもかかわらず、だ。

 呆れてものが言えないとはこのことだろう。しかし、こうした金田法相の無知やデタラメぶりは、すでに想定されていたことだ。

 金田法相のデタラメ答弁はこれが初めてではない。1月30日の参院予算員会でも“ハイジャック目的の航空券予約は現行法では検挙できない”などと答弁したが、野党の追及でそれが嘘だったことが判明。またテロ組織が殺傷力の高い化学薬品による殺人を計画し薬品の原料の一部を入手する行為について「(現在の)判例では、組織的殺人の予備とは言えない」としたが、野党から「具体的な判例を挙げてほしい」との質問に、「直接に判例はなく、訂正するが、判例的な考えを申し上げている」というあまりにお粗末な答弁をし、国会が紛糾した。さらに共謀罪が過去3回廃案になっていることについても「当時の経緯を、突然の質問で承知はしていません」と平然と言い放つ始末。

 こうしてまともな答弁ができないことからか、2月6日には「(法案については)国会提出後に法務委員会で議論すべきだ」とする文書を自らの指示で報道機関に配布、質問封じと大きな批判を浴び、翌日には謝罪し撤回する騒動まで巻き起こしている。さらにその後でも、野党の追及に「私の頭脳が対応できなくて、申し訳ありません」などと仰天発言をしたり、「お答えできません」と答弁拒否を連発し、物議を醸した。

 こんな答弁しかできない、しかも共謀罪の知識すらもたない法務大臣の下で、国民監視法案とも言える共謀罪が、成立しようとしているのだ。

安倍首相は事前通告のない質問をするな、と逆ギレ

 だがそれ以上に問題なのは安倍首相だ。共謀罪成立に必死の安倍首相は、これまでにもデタラメ答弁を繰り返す金田法相をかばい続け、自ら代わって答弁に立つことも何度もあったが、今回も同様だった。

 質問の終盤、安倍首相が指名されてもいないのにおもむろに立ち上がり、キレ気味に答弁を始めたのだ。

「条約については本来は外務大臣がお答えするものでありますから、法務大臣に条約について聞かれても答えられない」
「通告のない質問を次から次へとする。通告というのはですね、共謀罪について質問する(としながら)中身についての問い合わせは拒否なんですよ。国民のみなさんに知っていただきたいと思いますが、どういうご質問をされるんですか、より詳細に教えていただければ細部にわたって丁寧に質問しますと言ってもそれは拒否されてるんです。ですからこれは法務大臣もすぐにはお答えできないのは当然だと思いますが。共謀罪について質問するという通告で、しかし詳細を通告していない。くわしく説明しますよと言っているのに拒否された。ですから法務大臣もすぐにはお答えできないのは当然だと思う。法務委員会でしっかり議論すべきことをテレビ中継されるからといって質問するのはどうかという意見もある」

 だが、「通告のない質問を次から次へと」というが、山尾議員の質問はいずれも基本的な質問ばかりで、担当大臣でありながら通告がないと答えられないほうがおかしい。それに共謀罪のような重要法案についての質疑が、テレビ中継でより多くの国民の目にさらされることのいったい何が悪いのか。この安倍首相の答弁こそ、いいがかりであり、印象操作だろう。

 そもそも、これまで嘘の答弁を重ねてきたのは安倍首相だ。当初“東京五輪のテロ対策”などという耳当たりのいい言葉を全面に出し、共謀罪の必要性を訴えてきたのも安倍首相だったが、その後は一転、法案名には“テロ”の文字さえなく、法案第1条の(目的)には“テロ対策”の言葉さえ書かれていない。また「一般人は対象にならない」と公言していた安倍首相だったが、その後は「正当な活動を行っていた団体も、犯罪集団に変わることもある」と前言を翻し、しかもその「犯罪集団」の定義も示そうとはしない。
 
 こんな嘘と詭弁を弄する総理大臣のもと、共謀罪が強行され、デモや市民団体さえもが恣意的に「犯罪・テロ集団」として認定・摘発され、一般市民の思想や言論、自由が奪われる監視社会が到来しようとしている。

 何度でも言う。この法案は絶対に阻止しなければならない。

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