防衛相に抜擢された稲田朋美の軍国主義丸出し発言集!「祖国のために命を捧げろ」「後に続くと靖国に誓え」

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稲田朋美公式サイトより


 小池百合子の都知事就任につづいて、悪夢のような人事が決定した。明日3日に行われる内閣改造で、稲田朋美・現自民党政調会長の防衛相起用が確実となった件だ。

 稲田氏といえば、本サイトでも繰り返しお伝えしているように、自民党きっての極右議員。しかも、“命を捨てて国を守れ”と繰り返し口にしてきた人物だ。

「国民の一人ひとり、みなさん方一人ひとりが、自分の国は自分で守る。そして自分の国を守るためには、血を流す覚悟をしなければならないのです!」(講演会での発言)
「靖国神社というのは不戦の誓いをするところではなくて、『祖国に何かあれば後に続きます』と誓うところでないといけないんです」(「WiLL」2006年9月号/ワック)
「祖国のために命を捧げても、尊敬も感謝もされない国にモラルもないし、安全保障もあるわけがない。そんな国をこれから誰が命を懸けて守るんですか」(「致知」2012年7月号/致知出版社)

 また、稲田氏は06年9月4日付の産経新聞で、『国家の品格』(新潮新書)で知られる藤原正彦氏の「真のエリートが1万人いれば日本は救われる」という主張に同意を示しながら、こんなことを訴えている。

〈真のエリートの条件は2つあって、ひとつは芸術や文学など幅広い教養を身に付けて大局観で物事を判断することができる。もうひとつは、いざというときに祖国のために命をささげる覚悟があることと言っている。そういう真のエリートを育てる教育をしなければならない〉

 靖国に行って人殺しの戦争に参加することを誓うべきと語り、さらに国のために命を捧げるのが「真のエリート」だと言い切る──。こんな考えの持ち主が防衛相として自衛隊を統督すれば、隊員に徒死させることも厭わないだろう。

 まさに、いちばん防衛省のトップにさせてはいけない危険人物がその座に就くことになったわけだが、稲田氏が恐ろしいのは“徴兵”にも前のめりである点だ。

 たとえば、稲田氏は「正論」(産経新聞社)2011年3月号で元空将の佐藤守氏と対談しているのだが、そのなかで佐藤氏が「日本独自の核保有を、単なる議論や精神論ではなく国家戦略として検討すべき」と主張。すると稲田氏は徴兵制にも高い関心を示し、佐藤氏が現状では必要ないと言っているにもかかわらず、こう重ねたのだ。

「教育体験のような形で、若者全員に一度は自衛隊に触れてもらう制度はどうですか」
「「草食系」といわれる今の男子たちも背筋がビシッとするかもしれませんね」

 教育体験として自衛隊に入隊させる制度などというのは、徴兵のための第一歩というべきもの。しかも、昨年も「女性自身」(光文社)15年11月10日号のインタビューでこう述べている。

「でも、たとえば自衛隊に一時期、体験入学するとか、農業とか、そういう体験をすることはすごく重要だと思います」
「(自衛隊体験入学は)まあ、男子も女子もですね」

 現在、防衛省は安保法制の影響で自衛隊への応募数が減少していることから、入隊を前提にした奨学金制度を検討するなど「経済的徴兵制」に本格的に乗り出そうとしている。そんななか、一貫して「自衛隊体験入学制度」を主張してきた稲田氏がトップに立てば、さらに“隠れ徴兵制”の流れが強化・加速することは間違いない。

 しかも、憲法改正については、稲田氏は安倍首相以上に危険な発言を繰り返してきた。たとえば、現行憲法を〈どこの世界に自国を自分で守らないと宣言する国があるでしょうか〉と批判し、〈前文で書かれるべきは、日本という国が神話の時代から連綿と連なる歴史を保持し、四海に囲まれた自然豊かな風土を持つ日本が、どのような国を目指すべきなのかという理想が語られるべきです〉(渡部昇一監修『中国が攻めてくる!日本は憲法で滅ぶ』総和社)と述べている。これは、改憲をめざす極右団体「日本会議」が、〈前文には、建国以来2千年の歴史をもつ、我が国の美しい伝統・文化を謳いあげましょう〉(憲法啓発チラシより)と訴えていることと一致する主張だ。

 実際、稲田氏は、日本会議関連の講演会にも登壇。さらには、両親とも宗教団体「生長の家」の創始者・谷口雅春氏の思想の影響を受けていると講演で語っている。本サイトでも既報の通り、日本会議は元・生長の家信者が中心を担っており、そういう意味でも稲田氏の考えは、日本会議の思想と極めて親和性が高いといえる。

 現に、先月発売された『日本会議の正体』(平凡社新書)では、著者であるジャーナリスト・青木理氏のインタビューに稲田氏が応じ、「私は生長の家の信者ではありません」と話す一方で、「谷口雅春さんが書いた『生命の実相』の〈生活編〉にある〈背水の陣を布け〉という文章にすごく感動して、司法試験を受ける時などにコピーして持っていったほどだったんです」と語っている。

 さらに、稲田氏は「結果的に安倍総理の思想信条と、日本会議が進めようと訴えられている政策と、一致しているところが多いとは思います」と明言。青木氏が稲田氏のことを「日本会議が相当期待している存在ですね」と尋ねると、このように述べている。

「期待されているかは分かりませんが、そういう意味では(政策などの)方向性は一緒だと(日本会議側には)思われているでしょう」

 青木氏はこうした稲田氏の発言を〈党の政策を立案する政調会長という立場上、必死でオブラートに包んだ物言いに終始したのも間違いない〉と記している。しかし、そのように“本音”を隠しても、稲田氏は日本会議的な草の根運動に近いかたちで極右思想を培ってきた“本気”の人物であることはたしかだ。

 前述したように谷口雅春氏に影響を受けていたという稲田氏の実父は、現在、日本最大級の極右活動団体「頑張れ日本!全国行動委員会」の京都府支部相談役を務めているが、稲田氏は過去に自身の“目覚め”について、こう語っている。

「(子育て中に)東京裁判に関する文献を読んだり、主人の取っていた『産経新聞』や雑誌『正論』に目を通していくうち、東京裁判が裁判と呼ぶに値しないことがはっきりしてきて、愕然としたんですね」

 そして稲田氏は、「正論」の読者欄に投稿したり、「新しい歴史教科書をつくる会」の創設者・藤岡信勝氏が主宰する歴史修正主義団体「自由主義史観研究会」に入会するように。それがきっかけで「百人斬り裁判」に参加することとなった稲田氏は、自民党の若手議員の会で講師を務めたところ、安倍晋三本人から「次の選挙があったら出てもらったらどうだろうか」と声がかかった。ちなみにこのとき稲田氏は、出馬するべきかどうかを、日本会議の現副会長である小堀桂一郎氏に相談したという。

 本人も「私は産経新聞がなかったらたぶん政治家になっていなかった」と断言しているように、「ネットde真実」ならぬ「産経メディアde真実」というネット右翼と変わらない出発点から、あれよあれよと将来の首相候補まで登り詰めた稲田氏。だが、ネット右翼と同様、稲田氏は、産経メディアで学んだ歴史修正主義や日本会議的な復古主義を身につけると同時に、排外主義を振りかざすヘイト団体とも距離を縮めてきた。

 事実、今年3月11日にヘイト市民団体「在特会」(在日特権を許さない市民の会)と稲田氏の“蜜月”を報じた「サンデー毎日」(毎日新聞出版)を名誉毀損で訴えた裁判で、稲田氏側が全面敗訴。司法にヘイト勢力との親密ぶりを「真実」と認定されたばかりだ。

 この敗訴の問題ひとつ取っても大臣としての資質自体に疑問があるが、しかし、こうした極右思想と実行力の持ち主だからこそ、安倍首相は稲田氏を政治家に引っ張り上げ、自分のあとを担う首相候補として目をかけ、可愛がりつづけているのだ。つまり、稲田氏の防衛相起用は、今後、集団的自衛権行使に踏み切って中国や北朝鮮と軍事的に対峙し、中東で戦闘行為に参加したいという安倍首相の狙いがあるのだろう。

 だが、繰り返すが、「祖国のために命を捧げろ」などと公言する稲田氏が防衛相に就くことは、まさに戦前回帰以外の何物でもない。極右の防衛大臣という恐怖の人事を生み出してしまった安倍政権は、一体どこまで暴走しつづけていくのだろうか。
(編集部)

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