復帰果たすも及び腰の矢口真里よ、“ビッチ”として生きる覚悟をもて!

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矢口真里ファーストエッセイ集『おいら』(ワニブックス)

『ミヤネ屋』(読売テレビ系)への生放送出演から約20日。これで禊ぎを済ませ、完全復活か?と思われたタレント・矢口真里だが、どうにも元気がない。『ミヤネ屋』出演以降、ブログの更新はたったの2回(11月15日現在)。テレビ出演も控えているようで、露出がまったくない状態だ。

 たしかに、ネット上ではまだバッシングを続けている人もいるが、先日発売された「婦人公論」(中央公論新社)11月22日号掲載の矢口真里独占インタビューを読むと、彼女は、世間の空気以上に、どうやら“あのこと”が重く引っかかっているらしい。

“あのこと”とは、前夫・中村昌也と離婚の話し合いで交わされた「プライベートのことをお互いに一切口外しない」という約束だ。

 実は矢口、休業中もバラエティ番組や情報番組に出た際の「いろいろなシミュレーション」をしていたという。しかし、結局は「やはり騒動についての言及は避けられない」という答えに行き着いてしまう。騒動の言及を嫌がっているのではなく、「離婚の経緯や理由は話さない」と中村側と約束したことが引っかかっている、というわけだ。

 こんな調子だから、この独占インタビューでも出てくるのは、

「こちらからお願いしておきながら、私が破ってお話するわけにはいきません」
「中村さんもバラエティ番組に出演し、周囲からそのことを突っ込まれても、黙っていてくれた。苦しかったと思います」
「きっかけを作った私が、100%悪いのですから」

 と、反省の弁ばかり。

 さらに、今後の芸能界復帰についても、ネガティブな発言が目立つ。「騒動について問いつめられるのではないかと思うと怖いですし、私自身がもう求められていないかもしれない」と言ったり、「もしお声がかからないようであれば、潔く辞めようとも思っているのです」とまで話している。これでは、生放送でセンセーショナルに再登場した意味さえなくなってしまいそうである。

 だが、たとえ“約束”があったとしても、乗り切る方法はいくらでもある。たとえば、前夫の中村は“寝取られ男”という自虐キャラを編み出していたが、矢口にはほかに格好のお手本がいる。そう。大桃美代子と麻木久仁子という女性ふたりとドロ沼三角関係が公になり、猛烈なバッシングを受けながらも、見事にそれを逆手にとって“モテ男”というキャラ化を果たした山路徹だ。

 実際、山路も「お子さんがいる人がいたので、迷惑がかかることだけはっていうのはあった」と、彼にも麻木と“密約”があったことを明かしているが、それでもあれだけ開き直っていたのである。そして、復帰後の矢口には、こんなアドバイスも贈っている。

「矢口さん『最悪な人生』と言っているけれど、本当は今、一番幸せだと思う。世間を敵に回しても彼さえいてくれればっていう人生を生きてるわけでしょ? こんな幸せなことはない」

 不倫の末に見つけた幸せ──。それを心の武器にして、たとえ「ヤリマン」と後ろ指をさされても、「それで芸能界干されちゃいました!」と捨て身キャラを演じればいいではないか。山路だって、あのバッシングが嘘のように、臆面もなく『口説きの技術』(角川書店)だの『修羅場を生き抜く力』(光文社)なんて本まで出版しているが、矢口だって『ヤリマンと呼ばれて』とか『真実の愛を見つける不倫の技術』といった本を出せる日だってやってくるかもしれないのだから。

 とはいえ、復帰謝罪を行なったとき以上に、これは矢口にとって相当な決心が必要だろう。そもそも矢口とは、ワイプで必要以上にオーバーリアクションを取る姿からもわかるように、過剰に場の空気を読んで適応しようとする“優等生”タイプ。それが仇となり、「詳しくもないのにアニメ好きをアピールするな」などとネット上では反感を買うこともあった。本人の性格を考えると、イチかバチかの大博打に打って出ることは、かなりハードルが高いはずだ。

 現に、「婦人公論」でのインタビューでも、今後の活動について「できれば「温泉旅番組」とか、ほのぼの路線をやりたいな……。(笑)」などと逃げ腰の矢口。それでも、矢口には逃げずにこの試練を乗り越えてほしい、と願わずにいられない。“男の不倫は甲斐性で、女の不倫は罰”という芸能界、そして世間の差別的な固定概念を、ぜひ突破してほしいと思うのだ。

 いや、「ちょっと痩せます!」などと言っている矢口には、やっぱり荷が重いだろうか……。
(水井多賀子)

最終更新:2014.11.16 11:04

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