伊調馨パワハラで揺れる日本レスリング協会のもっと深い闇! 会長が神社本庁の不透明な“中抜きビジネス”に関与

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神社本庁の不動産を1億円“中抜き”した会社とレスリング協会会長の関係

 疑惑の不動産取引とは、2017年6月21日付でダイヤモンド社のウェブサイト「ダイヤモンドオンライン」が「神社本庁で不可解な不動産取引、刑事告訴も飛び出す大騒動勃発」と題してスクープしたものだ。

 2015年、神奈川県川崎市にある神社本庁所有の職員用宿舎が、東京都新宿区の不動産会社「ディンプル・インターナショナル」(以下、ディンプル社)へ1億8400万円で売却された。ところが、ディンプル社は売買契約日当日に、この不動産を、別の不動産会社A社に「2億円を大きく超える金額」で転売。そして、このA社も翌年、大手ハウスメーカーB社に3億円超で転売していたという。つまり、神社本庁から見れば、本来3億円超の価格がつくはずだった不動産を、たったの1億8400万円で手放したことになるわけだが、これは単に「神社本庁が悪質な業者に騙された」という話ではなかった。

「ダイヤモンド」によれば、もともとこの職員用宿舎の売却案が神社本庁内で出た当初は、大手信託銀行から3億円前後の評価を受け、実際に同様の額の買い取り額を提示する買い手がいたという。にもかかわらず、なぜか内規で原則禁止されている随意契約によって異常な安さで売却。不動産評価鑑定書は購入者であるディンプル社自身が持ち込んだという。こうしてディンプル社は、この不動産を即日転売することで、数千万にのぼる差額の“中抜き”に成功したというわけである。

 神社本庁内部の人間による不正のにおいがぷんぷんする不自然な土地取引だが、問題はこの数千万円の“中抜き”をした不動産会社・ディンプル社の正体だった。ディンプル社の代表取締役は高橋恒雄氏なる人物なのだが、高橋氏は前述の「皇室」の販売会社・日本メディアミックスの代表取締役でもあった。また、ディンプル社をたずねてみると、そのオフィスに日本メディアミックスが同居していた。

 神社本庁の不可解な不動産取引で、数千万円の利益を得た不動産会社・ディンプル社と、「皇室」の販売会社・日本メディアミックスは一体だったのだ。しかも、日本メディアミックスによる「皇室」の販売も、神社本庁の外郭団体である日本文化興隆財団から委託されて、主に神社関係者に売るというもの。

ようするに、一体化しているふたつの会社はいずれも、神社本庁が得るべき利益を“中抜き”する役割を演じていたわけだが、この両社の経営に深くかかわっていたのが、日本レスリング協会会長の福田氏だった。日本レスリング協会・福田会長が日本メディアミックスの設立者でいまも20%の株を持っているとみられることは前述したが、実は神社本庁の不透明な不動産取引で大儲けしたディンプル社の元取締役であり、株も持っているとされる。

 また、両社の現在の代表取締役である高橋氏は福田会長の日本大学レスリング部の後輩で、以前はレスリング協会傘下の全日本女子レスリング連盟理事をつとめたことがあり、福田会長の盟友だ。神社本庁の利益を“中抜き”していた二つの会社ともに、福田会長は事実上の“共同経営者”と言ってもいいだろう。

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