能町みね子が週刊文春の“貴乃花親方ベッタリ”報道に激怒し、文春連載コラムの休載を宣言

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貴乃花が文春の「激白」記事を「しゃべってない」と否定した舞台裏

 ところが、この記事について理事会で問われた貴乃花親方は「取材に応じたことはない」と否定。実際、文春の記事を見てみると、中吊りや目次、タイトルには「貴乃花激白」とうたれていたのに、記事中に出てくる証言者は大半が“親方に話を聞いた関係者”になっていた。

 だが、これは文春が嘘の煽りタイトルをつけたわけではないだろう。じつは、同日発売の新潮も「『貴乃花』が本誌に激白!『白鵬』の正体」というタイトルの特集を打っていたが、やはり記事内の証言者は大半が“関係者”になっていた。ようするに、当初、実名インタビューというかたちで文春、新潮の両誌の取材に応じていた貴乃花親方が、処分が厳しくなるのを恐れて、校了直前になって匿名にするように両誌に申し入れた。しかし、中吊りや新聞広告は差し替えが間に合わなかったため、タイトルはそのままになってしまった。そういうことらしい。

 それを証拠に、処分が決まった後の「文春」1月10日発売号には、「貴乃花を再び直撃 『週刊文春に話したのは事実です。一連の経緯に納得はしていないが、貴の岩は必ず土俵に戻します』」なる記事が掲載されていた。12月28日の理事会では週刊誌に話していないと否定していた貴乃花親方が、一転「話したのは事実」という告白をしているのだ。

 普段、真摯な顔で“相撲道”とやらを説いているとは思えない二枚舌ぶりだが、「週刊文春」の貴乃花べったり姿勢はその後も揺るがず続いていく。1月18日発売号では、「貴乃花部屋の最強DNA 貴景勝父が語る“ガチンコ一直線”」と、もはや事件なんてなんの関係もない貴乃花ヨイショ記事まで掲載。さらに、理事選が近づき、反貴乃花の春日野部屋の2014年の暴行事件隠蔽がスポニチでスクープされると、「文春」も最新号2月1日発売号で「理事選緊迫“貴乃花潰し”の急先鋒 春日野親方「暴力」と「八百長」肉声テープ入手」と、7年前の八百長事件での口止め工作を報じた。

 組織の内紛で週刊誌が対立する一方だけを情報源にするのは珍しくないが、ここまでくると、ほとんど貴乃花親方のPR機関。能町氏ならずとも「情けない」と言いたくなってしまうのは当然だろう。相撲記事を担当したことのある週刊誌記者もこう語る。

「文春がここまで貴乃花親方に肩入れしているのは、雑誌が売れるからというのもありますが、文春の相撲担当が、貴乃花親方と密な関係を築いているからでしょう。実際、角界や貴乃花周辺でトラブルが起きると、文春はほとんどのケースで貴乃花側についてきた。あと、貴乃花親方の息子がイケメン靴職人として脚光を浴びましたが、これも文春のヨイショ紹介記事がきっかけだった。まあ、息子の宣伝くらいならほほえましいレベルですが、今回はちょっと乗っかりすぎですよ。しかも、貴乃花側の問題をまったく書いていないわけですから、不公平といわれてもしようがない」

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