安倍首相が「平昌五輪出席」を産経と読売にスクープさせる茶番劇! 二枚舌外交に協力する御用マスコミの醜悪

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安倍の平昌五輪出席は“大人の対応”などではない、得意の二枚舌外交だ!

 しかし、騙されてはいけない。安倍首相は「五輪は平和とスポーツの祭典」と嘯き、出席の一番の理由を“文大統領と日韓合意をめぐる会談を行うため”とひねり出したが、ならば最初から欠席などチラつかせず、韓国側の要望に二つ返事でOKを出せばよかったではないか。

 つまるところ、安倍首相は今回も“例の作戦”にでているに過ぎない。すなわち、国際社会向けには「平和的に平昌五輪に出席」を使い、一方の国内向けには「慰安婦問題で強硬」を使う。つまりお得意の“二枚舌外交”であって、実際には、安倍首相の歴史修正主義はいささかもトーンダウンしていないのである。

 そもそも、安倍首相が若手時代から“歴史修正のプリンス”だったことは今更言うまでもない。第二次政権誕生後も、安倍首相は韓国や中国に対しては、慰安婦問題や南京事件関連で相変わらずの歴史修正主義者ぶりを存分に発揮することで、国内の右派やネトウヨなどの支持を盤石にしてきた。

 その一方で国際社会、というか欧米先進国、なかでも“親分”であるアメリカに対しては、そのリビジョニズムを控える“演出”をほどこし、オモテとウラの顔を卑劣なまでに演じ分けている。

 たとえば2015年の米議会演説。安倍首相は歴史認識について「先の大戦への痛切な反省」「みずからの行いが、アジア諸国民に苦しみを与えた事実から目をそむけてはならない」などと発言し、以前から安倍首相の歴史修正主義を懸念していたオバマ政権や米マスコミからも評価された。しかし実際には、謝罪や侵略への言及を一切しておらず、これによって日本国内の保守派・ネトウヨからは喝采を浴びたのだ。

 この“二枚舌”作戦は、同年夏の戦後70年談話でもしっかり踏襲された。周知の通り安倍談話は、村山談話や小泉談話で使用された「侵略」「植民地支配」「痛切な反省」「おわび」という“4つのキーワード”を入れたことで一定の評価を得た。ところが、村上談話が日本という主体とアジア諸国という客体を明確にしたうえで「痛切な反省」「心からのお詫び」と述べたのに対し、安倍談話は「我が国は、先の大戦における行いについて、繰り返し、痛切な反省と心からのお詫びの気持ちを表明してきました」と過去の談話を引用して紹介しただけ。実際には、安倍首相自身の考えを明言することを避けながら「未来志向」の名の下に「謝罪」を断ち切る。これが安倍談話の深層だったのである。

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