リテラの新年特別企画●サブカル論争&炎上事件簿

吉田豪、町山智浩、菊地成孔、はあちゅう、真木よう子、キンコン西野…2017年、サブカル論争&炎上事件簿

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事件2 『ラストアイドル』の審査をめぐって吉田豪がかつてない規模の大炎上!

 秋元康プロデュースのアイドルグループのメンバーの座をかけたオーディション番組『ラストアイドル』(テレビ朝日)。
 伊集院光が司会を担当し、審査員にも大槻ケンヂ、中森明夫、宇野常寛、蜷川実花、西寺郷太、大森靖子、マーティ・フリードマン、ピエール中野といった豪華な面々が名を連ねる番組である。そんな錚々たるメンツのなかで、一躍脚光を浴びたのが吉田豪である。
 この番組のオーディションは少し変わって形式で行われる。その時点での暫定メンバー7人のうち、「この人なら勝てそうだ」というメンバー1名を挑戦者が指名し、その2人の間で審査が行われる。
 また、その審査の過程も特殊である。審査員の合議制はとらず、番組側から指名された審査員1名の評価のみで審査が行われる。つまり、誰かが他の審査員と1人だけ違う評価をくだしたとしても、その結果が優先されるのである。
 このシステムが吉田豪の大炎上を引き起こした。
 10月22日放送回において吉田豪は、当時の暫定メンバーのなかでも人気メンバーだった長月翠を落とし、挑戦者の蒲原令奈に軍配を上げた。一方、そのとき審査に加わっていた倉田真由美、マーティ・フリードマン、日笠麗奈は3人とも長月を選んでおり、吉田豪だけが挑戦者を選ぶ結果に。しかし、前述したルールがあるので、吉田豪の審査が優先される。
 番組の最後で、マーティと倉田が吉田豪の審査への不満を述べるくだりが放送されたこともあり、番組終了直後より吉田豪のツイッターは大炎上。
 後日、吉田豪はネット番組『タブーなワイドショー』のなかで、「完成度より伸びしろと可能性で選んだ」と明かし、怒っている人は坂道ファンが多いと指摘した。その理由について「坂道はかわいい子を集めて、波乱の起きないグループを作っている」ため坂道ファンは「かわいい子を選んで当たり前」「波乱みたいなものを求めていない」とし、同じ秋元康プロデュースでも、48ファンは波乱に慣れているからさほど怒っていないなどと分析。一方で、ハロプロファンからは「豪さん間違ってないです」「あの子、最高じゃないですか」と吉田の選択を支持する声が多かったとも語った。
 ようするに、この炎上はアイドルに何を求めるか、アイドル観のちがいがぶつかり合った結果だったといえよう。
 ちなみに、蒲原は途中でグループとしての活動を辞退。繰り上げ戦で勝利した長月は暫定メンバーに復帰し、そのまま確定メンバーまで勝ち残り続けた。
 炎上騒動以降、番組内では吉田豪のジャッジや炎上をイジるネタがすっかり定着。『ラストアイドル』はシーズン2の放送が決定しており、2018年も一波乱起こることが期待されている。吉田豪は今年も『ラストアイドル』で議論を巻き起こすのであろうか。

■事件3
自民党新潟県支部〈政治って意外とHIPHOP〉が炎上。Kダブシャインが大激怒

〈政治って意外とHIPHOP。ただいま勉強中。〉
 自民党新潟県支部連合会青年局による「LDP新潟政治学校」2期生募集のポスターに書かれたこのキャッチコピーは多くの人々の怒りを買った。
 そのなかでもとりわけ、自民党新潟県支部によって書かれた惹句に違和感を表明したのが、ラッパーのKダブシャインである。
 彼はツイッターに〈持たざる者、声なき者に寄り添うことでヒップホップはここまで世界的に発展して来たのに、今の与党はそれに反して消費税、基地建設、原発推進、はぐらかし答弁、レイプもみ消しに強行採決と、弱者切り捨て政策ばかり推し進めておいて、そこに若者を集めることのどこがヒップホップなのか解説して欲しい〉と投稿。怒りを滲ませた。
 チャック・D(パブリック・エネミー)による「ラップミュージックは黒人社会におけるCNNである」という言葉が端的に示す通り、そもそもヒップホップは社会にはびこる問題を告発する音楽である。
 告発する社会問題は、時代によって変わる。1970年代にニューヨークの貧民街で産声をあげたときには、都市再開発で置き去りにされたスラム街における悲惨な現状の告発であり、現在においては、「ブラック・ライブス・マター」運動が象徴するように、トランプ政権化でますます苛烈になる差別問題であったりする。
 つまり、ヒップホップは〈意外〉でもなんでもなく、政治的であり社会的なものなのである。
 また、そもそも、現在の自由民主党にヒップホップという言葉を使う資格はない。
 言うまでもなく、現在の自民党と、その総裁である安倍晋三は、陰に陽にレイシズムを煽り、新自由主義的な価値観のもと「強きを助け、弱きをくじく」政治をしている人たちである。
 そんな彼らの進める国づくりは、「持たざる者たち」がその苦しみを外の世界の人々に伝えるための武器として機能してきたヒップホップとは180度真逆にある。先に挙げたKダブシャインのツイートはそこに怒りを向けている。
 彼らは『フリースタイルダンジョン』(テレビ朝日)に端を発するフリースタイルブーム、ラップブームに軽く乗るつもりで〈政治って意外とHIPHOP〉なる惹句を使ったのだろうが、端的に言って不愉快極まりない騒動であった。

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