『あさイチ』が紹介、高橋一生の本棚が興味深い! 渋い小説から般若心経がムー大陸で生まれたというオカルト本まで

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高橋一生の本棚には仏教に関する書籍がたくさん

 たしかに、般若心経の「空」という概念は大乗仏教の根幹をなす概念であるのはもちろん、構造主義や記号論にもつながる奥深さをもっている。

 そこに着目している高橋の話を聞いて、彼が身にまとっている知的な空気はこうした哲学的思考からきているのか、と感心していたのだが、しかし、問題そのあとだった。放送された高橋の本棚をじっくり見ていたところ、つっこまずにはいられない本を発見してしまったのだ。

 それは、浜本末造『万世一系の原理と般若心経』と田中治吾平『鎮魂法の実修』の2冊。前述の仏教本に混じって並べられていたのだが、この2冊はタイトルこそ仏教本のような雰囲気をかもしているが、内容はまったく違う。先に紹介した『空海「秘蔵宝鑰」』『真言密教 阿学観瞑想入門』などが、仏教関係者なら誰でも知っているオーソドックスな解説書であるのに対して、こちらは、一般的には誰にも知られていない。いや、知られていないのは当然で、これ、完全なオカルト本なのだ。

 たとえば、浜本末造『万世一系の原理と般若心経』にはこんな言葉が書かれている。

〈人類が初めて地上に現れたのは、ムウ大陸の北部でありました。当時は太平洋にムウ大陸、印度洋にレムリア大陸、大西洋にアトランチス大陸があり、現在のアジアやヨーロッパ大陸、アフリカ、豪州、南北アメリカ大陸等もありましたが、現在とは大分異なっていたのです〉

 この後、人類はムー大陸のエネルギーと太陽のエネルギーとが接触したことによるエネルギーが波動となって生まれたなどの説が続くが、肝心の般若心経に関してはこのようにある。なんと、般若心経はムー大陸で生まれ、さらに、ムー大陸の王(の分身)が般若心経を日本に伝来させたというのである。

〈ムウ大陸の王は、御自分の分身である一人に人類の悟りの道として般若心経を持たせてレムリア大陸に行かせましたが、此の大陸が陥没する以前にアフガニスタンに渡りました。一人はムウ大陸の文化を持たせてアトランチス大陸に渡らせましたが、此の大陸の陥没前にアフリカに渡り、それからエジプトにゆきました。一人は神宝を与えて日本の出雲地方に渡らせました。一人は自分の後継者としてムウ大陸に止まらせたのです〉

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