百田尚樹が外国特派員協会で会見、「ヘイトスピーチや差別扇動は一度もしたことがない」と大嘘!

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「朝日新聞の社長を半殺しにする」発言の言い訳でついた嘘

 今年の4月、百田はこんな殺人予告的なツイートをぶっ放していた。

〈昔、朝日新聞は、「北朝鮮からミサイルが日本に落ちても、一発だけなら誤射かもしれない」と書いた。信じられないかもしれないが、これは本当だ。
 今回、もし日本に北朝鮮のミサイルが落ちた時、「誤射かもしれない」と書いたら、社長を半殺しにしてやるつもりだ。〉(現在は削除)

 これについて、朝日記者が、いまでも認識に変わりはないのか等の質問をした。すると、百田はこう返答したのだった。

「かつて朝日新聞が北朝鮮がミサイルを開発したときに、朝日新聞が自社の新聞で、自分でクエッション出して、自分でアンサー出す記事を書きました。質問はこういう質問です。『もし日本に北朝鮮のミサイルが打ち込まれたらどうするか』という質問です。このとき朝日新聞が自らこう答えています。『そのミサイルが一発だけなら誤射かもしれない』。で、これがたぶん、ちょっと覚えてませんけど、1990年代の朝日新聞の記事です」

 実は、この百田センセイの“朝日新聞は「北朝鮮からミサイルが日本に落ちても、一発だけなら誤射かもしれない」と書いた”との主張がそもそも事実ではない。

 おそらく、百田センセイは朝日新聞2002年4月20日付の記事「「武力攻撃事態」って何」のことを言いたいのだろう。これは当時の小泉政権による有事関連3法案に関するQ&A方式の記事で、「武力攻撃事態」に関連し、〈戦争とは違うの〉〈「おそれ」と「予測」はどう違うの〉〈そもそも武力攻撃事態かどうか、だれが判断するの〉などの計11の質問のひとつして、こんなやりとりがされている。

〈Qミサイルが飛んできたら。
 A武力攻撃事態ということになるだろうけど、1発だけなら、誤射かもしれない。〉

「北朝鮮」という国名が一切出てこないが、それも当たり前で、ここで書かれているのは政府が説明する「武力攻撃事態」において発射意図の有無や目的の判断は恣意的にならざるをえないという一般論であり、そもそもこのQ&A自体が「武力攻撃事態」の定義の曖昧性を解説する記事だったのだ。ところが、百田センセイは自分の捏造は全く棚にあげて、こう続けた。

「そして今年の4月に北朝鮮の非常に緊迫した状況がありました。北朝鮮がもしかしたら日本に核ミサイルを撃つかもしれないという、こういう危険な状況になりました。それで私はツイッターにこう書きました。『もし日本に核ミサイルが打ち込まれて、このとき朝日新聞が「一発だけなら誤射かもしれない」と言えば、私は朝日新聞の社長を半殺しにする』と」

 そして、朝日記者を名指しして「なんか文句ありますか?」と言い放った。

 もはや、完全な開き直りである。言っておくが、百田の「朝日の社長を半殺しにする」発言は“自分が気に食わないことを言ったり書いたりするやつは半殺しにする”と言っているのであって、言論に対して暴力で対抗するというテロリズムの発想だ。

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