話題の本『夫のちんぽが入らない』のタイトルに込められた深い意味…しかし一方では広告掲載拒否の動きが

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • 印刷

 何が原因だったのかは本書では明かされない。著者のブログ「塩で揉む」のなかでこだま氏は、この話を読んだ複数の女性から同様の悩みを打ち明けられたと明かしており、それは決して彼女だけの特異なケースというわけではないようだ。

 とはいえ、セックスができないという一点を除いては、こだま氏と彼の交際は順調に進み、ほどなくして結婚。だが、幸せな生活は長くは続かなかった。

 仕事での人間関係に躓いたこだま氏は自死を思い立つほどに追いつめられ、夫婦もすれ違うようになっていく。そんな日々のなか、こだま氏はインターネットを通じて知り合った男性とセックスしてしまう。

 さらに、20代後半に差し掛かると、今度は両家の親族から子どもを産むようにプレッシャーがかかってくる。だが、もちろん「夫のちんぽが入らない」という問題を抱える2人はその思いに応えることができない。

 こだま夫妻がそのあとどういう道を選んだかはぜひ、本書を読んでもらいたいが、読み進めていくうちに、こだま氏が葛藤してきたのは、物理的に「ちんぽが入らない」ことだけではないことがよくわかってくる。こだま氏が戦ってきたもの、それは「普通」だ。夫婦そろって子どももいて、家族助け合って生きていく。それが「普通」。その「普通」を築くことのできなかった人は白眼視されても仕方がない──。いま現在の日本社会は、そういった誰が決めたかわからない「普通」を押し付け、その枠に入ることのできない人々を排除しようとする空気が日に日に強くなっている。

『夫のちんぽが入らない』は、そういった時代のなか生み出された極めて現代的なテーマの物語だ。多様性に対しての不寛容さがどんどん広がるなか、こだま氏がつづる言葉は重要なアンチテーゼとして強く響くのである。

『夫のちんぽが入らない』というタイトルも実は、センセーショナルを狙ったわけではなく、もっと深い意味合いがあったようだ。ウェブサイト「cakes」に掲載された、詩人・文月悠光氏との対談でこだま氏自身はこのように語っている。

「いいね!」「フォロー」をクリックすると、SNSのタイムラインで最新記事が確認できます。

この記事に関する本・雑誌

新着芸能・エンタメスキャンダルマンガ・アニメビジネス社会カルチャーくらし教養

話題の本『夫のちんぽが入らない』のタイトルに込められた深い意味…しかし一方では広告掲載拒否の動きがのページです。LITERA政治マスコミジャーナリズムオピニオン社会問題芸能(エンタメ)スキャンダルカルチャーなど社会で話題のニュースを本や雑誌から掘り起こすサイトです。新田 樹の記事ならリテラへ。

人気記事ランキング

総合
いいね! 数
1 安倍の秋葉原街頭演説が極右集会そのもの
2 恐怖!安倍政権が存続した未来はこうなる
3 衆院選極右候補者「ウヨミシュラン」
4 美智子皇后が誕生日談話で安倍にカウンター
5 安倍政権にNOを突きつける芸能人
6 安倍は経済・社会保障でも嘘つきまくり
7 中原昌也「安倍応援団はあまりに下世話」
8 見城AbemaTV安倍ヨイショとテレ朝
9 平野、ケラ…作家たちが安倍政権にNO
10 中村文則「この選挙は決定的な岐路に」
11 美輪明宏が安倍と支持者を一喝!
12 救う会元幹部が安倍の拉致利用に怒り
13 博士、町山が安倍と見城の癒着批判
14 葵つかさが「松潤とは終わった」と
15 安倍が神戸製鋼社員時代に不正に関与?
16 「不倫学」が教える防止策とは?
17 加計関係者を判事に!安倍の司法私物化
18 安倍、森友加計問題の説明する気なし
19 山本太郎、改憲翼賛体制とどう闘う?
20 安倍政権忖度でドキュメント番組が改変
1山本太郎、改憲翼賛体制とどう闘う?
2安倍、森友加計問題の説明する気なし
3マツコ「安倍首相は馬鹿」にネトウヨが
4安倍「妻は籠池さんに騙された」と言い逃れ
5高江ヘリ事故に安倍首相「功績」アピール
6田崎史郎のトンデモ安倍擁護に玉川徹が
7中原昌也「安倍応援団はあまりに下世話」
8 自民党がネトサポに他党叩きを指南
9安倍の秋葉原街頭演説が極右集会そのもの
10自民党がテレビを恫喝しネトウヨ煽動!
11加計関係者を判事に!安倍の司法私物化
12安倍首相が日報問題でも口封じ人事!
13原発事故の主犯は安倍、裁判所の判断も
14中村文則「この選挙は決定的な岐路に」
15小学8年生の安倍伝記漫画が反日と炎上
16長谷川豊の自己責任論こそ維新の正体!
17ノーべル賞ICAN の足を引っ張る安倍
18安倍は経済・社会保障でも嘘つきまくり
19安倍政権にNOを突きつける芸能人
20昭恵氏に新たな口利き疑惑 オカルトの影も

人気連載

アベを倒したい!

室井佑月

連載一覧へ!

アベを倒したい!

「売れてる本」の取扱説明書

武田砂鉄

"体育会系相田みつを"松岡修造は本当に「ブレない男」なのか? 年を追うごとに変わっていく修造語録を読み解く

「売れてる本」の取扱説明書

ネット右翼の15年

野間易通

高市早苗はいかにして"ネオナチ"と出会ったか

ネット右翼の15年

左巻き書店の「いまこそ左翼入門」

赤井 歪

戦争を放棄せよ! 軍事力がなくても侵略と闘う方法はある、自由のために闘える!

左巻き書店の「いまこそ左翼入門」