安倍首相が本格的に改憲に動き出した! 国民を騙すために不要な条項作る「偽装改憲」計画も浮上

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 しかし、こうした反論を自民党は見越してか、最初の改憲では「緊急事態条項」の一部である「国会議員の任期延長」に焦点を絞るという見方もある。

 だが、これにしても、たとえば衆院が解散していても緊急時には内閣は参院の緊急集会を求めることができ、緊急集会が国会の代わりを果たすことができるし、このことにより予算や法律の対応も可能になる。また、これは衆院が解散されたときの規定で衆院の任期満了の規定ではないが、〈衆議院が機能しない場合に参議院が国会に代わって活動するという緊急集会の趣旨からすれば、緊急集会を求めることは憲法に適合すると解釈でき〉る(永井幸寿『憲法に緊急事態条項は必要か』岩波書店)。逆に、国会議員の任期延長を憲法上で認めることは、議員がいつまでも居座りつづける可能性も孕んでいるため、非常に危険なものだということを覚えておかなくてはいけない。

 同様に「参院選挙区の合区解消」も、自民党は「一票の格差」問題を是正するために憲法への明記が必要だというが、これも法律で対応できる問題だ。たとえば、『羽鳥慎一モーニングショー』(テレビ朝日)のレギュラーコメンテーターである玉川徹氏は、以前、番組内で「一票の格差」問題を取り上げた際、“合区にするのではなく人口の多い選挙区の議員定数を増やし、その代わり議員の給料を減らせばいい”と提唱したが、その通りだろう。

 さらに、「私立学校への補助金支出の合憲化」「環境権の創設」などは、一見もっともらしいが、ちゃんちゃら可笑しい。

「私立学校への補助金支出の合憲化」は、憲法89条が《公金その他の公の財産は、宗教上の組織若しくは団体の使用、便益若しくは維持のため、又は公の支配に属しない慈善、教育若しくは博愛の事業に対し、これを支出し、又はその利用に供してはならない》としていることから私立学校への補助金支出が憲法違反にあたると言いたいのだろうが、1946年に金森徳次郎国務大臣が、98年には町村信孝文部大臣がそれぞれ「私立学校への助成は憲法違反ではない」と明言している。現行憲法でも私学への補助金支出は憲法上、問題ないのだ。

「環境権」も同じだ。自民党の憲法改正草案では「環境保全の責務」として《国は、国民と協力して、国民が良好な環境を享受することができるようにその保全に努めなければならない》と条文を新たに加えているが、国民の環境権は現行憲法13条の幸福追求権と25条の生存権によって保障されていると考えられる。だいたい、政府は環境保全の責務を課す以前に、騒音や公害訴訟において13条と25条に則って積極的にその責任を認めるのが先ではないのか。いや、原発再稼働を容認し、TPP法案に躍起になって地球温暖化対策のための「パリ協定」承認案可決を後回しにしたような政権が「環境権ガー」などと喚くのは、片腹痛いというものだ。

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