アンジャッシュ渡部「食べログ4.0以上の店しか紹介していない」説を検証! すると『FNS歌謡祭』が安っぽくなった原因が…

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 だが、そう言って渡部が同書で紹介している「食べログで見つけにくい店」8店は、食べログ非掲載店というわけではなく、いずれも点数がやや低い店だった。また、食べログ非掲載店は一軒もなく、2店が採点のない店。これら10店を除いた70店のうち、現在、食べログ4.0以上の店は7店もあった。最高点だったのは麻布十番の高級天ぷら店「たきや」で、食べログ評価は調査時で4.44だ。

 まあ、本の出版から1カ月ちょっと経っているので、その間に7店とも4.0以上に上がった可能性も無きにしも非ずだが、瑛茉ジャスミンが言う「4.0以上の店だけ」でもなく、渡部が反論した〈食べログ4.0以下の店しか載せてませんよ〉というわけでもなさそうだ。

 ただ、気になったのは、渡部いわく「食べログで見つけにくい店」と、採点なしの店を除いたおすすめの70店のうち、食べログ評価が4〜3.5点の店が50店にも上ったことだ(ちなみに、3.5〜3点の店は13店、3点以下はなし)。

 というのも、食べログ評価4.0以上の店というのは、〈全体のTOP500前後〉(食べログHPより)しかない。だいたい4.0以上ともなるとすでに知られた有名店が多く、「グルメガイドでいまさら紹介するのも」感も強い。一方、食べログ公式によると、〈概ね★3.50点以上、4.00点未満〉の店も〈全体のTOP約4%〉しかないらしい。

 対して、この渡部本で紹介された店の食べログ平均点は、計算したところ「3.6点」となった。食べログ評価3.6点──。この数字は、なるほど現在の「渡部っぽさ」が表れたものという気がする。

 4.0以上がもつ「いまさら感」と「高級店すぎることの嫌味っぽさ」は回避して、3.5以上の「みんながおいしいと言っている安心感」は確保する。他方、3.0点以下の店が一軒も紹介されていない点を考えても、「みんなが良くないと言っていても俺は好きだ!」というような渡部の強いこだわりは見えてこない。逆に言えば、「みんなが好きなものが好き」な人にとっては、渡部のグルメガイドはかなり使える本だろう。

 つまり、「食べログ3.6点」というのは、「無難な安全牌」の最たるものだ。ただ、「みんながいいって言ってる」という絶対的な安全さは、はっきり言って安易で、つまらない。この安易さが「3.6」という数字から滲み出ているように思えるのだ。

 そして、いま一度、渡部のグルメガイド本からテレビへと視線を戻そう。昔から年末を飾る華やかな番組だった『FNS歌謡祭』は、小川宏と吉永小百合にはじまり、吉村真理や楠田枝里子、黒木瞳、草なぎ剛と、お茶の間の「納得感」を担保する芸能人たちが進行を務めてきた。そう考えると、「毎晩、芸能人をアテンドしてはうまい飯を食ってて、あと佐々木希と付き合ってる人」でしかない渡部の司会は、どうしても軽さは否めない。それはすなわち、「食べログ3.6」的な軽さ。はたして、来年もまた『FNS歌謡祭3.6』となってしまうのだろうか……。
(大方 草)

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