奈良県が有名デザイナーにロゴデザイン料540万円! 地方創生で自治体が代理店的ぼったくり商法の餌食に

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奈良県公式ホームページより


 大問題になった鹿児島県志布志市のうなぎの養殖PR動画「UNAKO」。自治体があんな女性差別、児童ポルノまがいの作品を平気で公開するというのは信じられないが、自治体のPRをめぐっては、もうひとつ問題が起きているのをご存知だろうか。

 それは、奈良県の「国民文化祭」ロゴマーク問題だ。毎年各都市の持ち回りで行われる「国民文化祭」の奈良県大会が2017年に開催されるのだが、県の大会実行委員会がそのロゴマークデザイン料として、540万円を支払っていたことがわかったのだ。

 問題が全国的に広く知られたのは、この9月、奈良県内の市民団体が県を相手取った住民訴訟を起こしたことがきっかけだった。市民団体は、このデザインで県が東京の有名デザイン会社に委託費540万円を支払っていたことが、違法な公金支出であると指摘。委託費は多くても30万円が適当として、実行委会長の荒井正吾奈良県知事らに差額510万円を支払わせるよう、県に求めたのである。

 ちなみに、この高額デザイン料を受け取っていた東京の有名デザイン会社というのは、ゆるキャラ「くまモン」で知られる売れっ子アートディレクター・水野学氏の「グッドデザインカンパニー」(以下、GDC)。GDCといえば、水野氏が社員を罵倒し、暴力行為まで横行する“超ブラック環境”であることや、くまモンのデザインももともとはスタッフが考案したものだったことを暴露されたこともある(「週刊文春」13年12月12日号/文藝春秋)。

 まあ、それはともかくとして、たしかに540万円という金額は高額だ。実際のロゴを見ても、鹿などをモチーフにした臙脂色のイラストが円形に配置された上品なデザインではあるが、同じ奈良に本店がある中川政七商店の和雑貨デザインの焼き直しという気がしなくもなく、これでこの金額?という印象は否めない。

 ところが、この奈良県のロゴマーク問題について、いまツイッターなどネット上では、なぜか訴訟を起こした市民団体が“悪者”にされているのだ。

〈バカ言ってんじゃない。デザインの値段はデザイナーが決めるもので、あなたがたが決めるものではありません〉
〈ふざけんなよ公募と契約一緒にすんな。契約の報酬はデザイナーがこれまで絵の勉強に費やしてきた時間、それによって培われた技術の対価だろ〉
〈というか、この奈良の頭のおかしな「市民団体」、こういうものの料金の見積もりを枚単価いくらで出すものだと思ってる?〉

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