>  >  > 『最貧困女子』著者が脳機能障害に!

『最貧困女子』著者が脳機能障害に! 自分が障害をもってわかった生活保護の手続もできない貧困女性の苦しみ

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

 また売店のレジで小銭を出そうとしても、目のピントが合わず、指が思うように動かず小銭を落としてしまった鈴木氏は、ある取材者が同じように小銭をバラ撒いてしまった光景を思い浮かべる。

「何年も執拗に続いた夫のDVと離婚のショックからメンタルを深く病み、精神科から処方される抗鬱薬に依存するようになっていた彼女は、床に落ちた小銭を震える指先で一枚一枚集めながら、ぼたぼたと大粒の涙を床に落とした。(略)いま僕は痛いほど彼女の気持ちがわかる。
 トラウマチックな体験や強い精神的ダメージは、目に見えないが脳に傷となって残り、結果として様々な認知のズレを生む」

 そして鈴木氏が最も恐れた症状が喜怒哀楽の感情の起伏が極端に激しくなりコントロールが効かない「感情失禁」とそれに由来する「話しづらさ」だった。

 鈴木氏は口の周辺の麻痺といった身体的原因だけでなく、感情を司る脳の部分が損傷したため、噴出する感情のままに言葉を発し続けたり、叫んで走り出しそうになる衝動に駆られたという。さらに注意欠陥により、会話に合理性が欠けてしまう。

 しかしそれはコニュニケーションが下手で相手の言葉尻をブチきり、自分のことばかりを一気に話して周囲から排除される少女たち、そのものだった。

「僕の場合は暴走する感情に任せた会話はルール違反だと感じて抑制しているわけだが、なるほど彼女たち、好きであんなに言葉のナイフをめったやたらに振るっているわけじゃなくて、感情が乗ると言葉を自律的に抑制できなくなるのかもしれない。それで集団から浮いたり、他者から悪い印象を持たれるのが分かっていてもやめられないとしたら、それはそれで、とても孤独で苦しい経験に違いない」

 コミュニケーションが苦手で“生きづらい”といわれる人々、貧困や強いトラウマから挙動不審になってしまう人々、様々な障害をもつ人々。それらと高次脳機能障害とは酷似していた。

「高次脳機能障害者の多くはこの不自由感やつらさを言葉にすることもできず自分の中に封じ込めてただただ我慢しているのかもしれない。それは高次脳と症状の出かたが酷似している発達障害や精神疾患などの患者も同様だろう。だとすれば、世の中にはいったいどれほどの数の、『言葉も出ずに苦しんでいる』人々がいるのだろう」

この記事に関する本・雑誌

リテラのSNS

「いいね!」「フォロー」をクリックすると、SNSのタイムラインで最新記事が確認できます。

新着芸能・エンタメスキャンダルマンガ・アニメビジネス社会カルチャーくらし教養

人気記事ランキング

総合
いいね! 数
1 アパホテルの反論は嘘と詐術だらけだ!
2 保護なめんなジャンパーは氷山の一角
3 アパホテルのトンデモ極右思想の正体
4 南京大虐殺を日本テレビの番組が証明
5 M1準優勝・ハリガネロック解散の真相
6 佐藤優が慰安婦問題への対応を批判!
7 今井絵理子と三原じゅん子の資産公開が
8 安倍政権が“国策映画”計画へ
9 室井佑月が金子勝と安倍政権批判(後)
10 キムタク最大のタブーとは?
11 翼がSMAP解散でメリーと滝沢を批判
12 北原みのり逮捕の原因は安倍批判?
13 文春の元編集長の子どももフジに入社!
14 デマ垂れ流し『ニュース女子』とDHC
15 室井佑月が金子勝と安倍政権批判(前)
16 たけしがキムタクとジャニーズを批判!
17 「トランプ大統領で日本はヤバい」は嘘
18 アリさん引越社はヘイト企業だった
19 嵐の元側近が明かすジャニーズの掟
20 SMAP最後の日に中居と木村が
PR
PR
1室井佑月が金子勝と安倍政権批判(後)
2黒柳徹子が琉球新報に平和メッセージ
3室井佑月が金子勝と安倍政権批判(前)
4安倍の共謀罪法案強行の裏に危険な意図
5トランプのマスコミ排除は日本でも
7原発ムラが新潟県知事にネガキャン!
8デマ垂れ流し『ニュース女子』とDHC
9安倍政権が“国策映画”計画へ
10SUGIZOが難民問題で勇気ある発言
11今井絵理子と三原じゅん子の資産公開が
12メリルストリープの指摘は日本のことだ
13慰安婦少女像は反日の象徴ではなかった
14安倍政権が国民を騙す「偽装改憲計画」
15『日本会議の研究』出版禁止の不当性!
16政権が原発被害隠しにDASH村利用
17アパホテルのトンデモ極右思想の正体
18佐藤優が慰安婦問題への対応を批判!
19安倍の慰安婦少女像への強行姿勢の裏
20橋下がトランプ擁護“メディアは打ち首”
PR
PR

カテゴリ別ランキング


人気連載

政治からテレビを守れ!

水島宏明

テレ朝とNHKの"失態"につけこむ安倍政権とほくそえむ籾井会長

政治からテレビを守れ!

「売れてる本」の取扱説明書

武田砂鉄

"体育会系相田みつを"松岡修造は本当に「ブレない男」なのか? 年を追うごとに変わっていく修造語録を読み解く

「売れてる本」の取扱説明書

ネット右翼の15年

野間易通

高市早苗はいかにして"ネオナチ"と出会ったか

ネット右翼の15年

左巻き書店の「いまこそ左翼入門」

赤井 歪

戦争を放棄せよ! 軍事力がなくても侵略と闘う方法はある、自由のために闘える!

左巻き書店の「いまこそ左翼入門」