「セックスに絶望した日本の男は肛門を開発すべき」二村ヒトシと湯山玲子が語る性差別を乗り越える方法とは?

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「彼のチンチンが役に立たなくなったなら、もしくは彼がそれを「女を支配するため」にしか使わないなら、手や口で愛撫してメロメロにした後に、指を使ってお尻を掘るべきだということです」
「通常の射精なんて、本当に物理的な、あるいは女性への支配欲だけの、実にちっぽけなものなんです。前立腺を自分で意識できるようになってからの射精は、何十倍も、それこそ気絶するほどキモチいいですよ」
「まず男がぶっ壊れないといけないと思うんです。いばってる男性たちは、みんなケツを掘られるべき」

 痴女ものや、ペニスバンドを装着した女優が相手を責める「ふたなり」ものなどを監督し、「男が責めで、女が受け」というセックスにおける固定観念を壊し続けてきた二村氏らしい発言ではあるが、この刺激的な発言にはきちんと意味がある。男が「受け」のセックスを知ることで、「リバーシブル」な男女関係を築くことができるようになるということだ。

「よい「受け」の男は、女を興奮させるような反応をする。そういう男子は相手の快楽がわかりますから、リバーシブルで、攻守交替ならぬ攻受交替して、自分をかわいがってくれた女性をかわいがり返すことも上手なはず。それが僕が考える、支配・被支配から抜け出せるセックス、すなわちセックスに残された希望です」
「男もセックスの後に「背中を向けてタバコを吸う」生き物ではなくなり、男女間の深くて暗い河に、平和が訪れる」

「男らしさ」「女らしさ」という呪縛が人生の幅を狭めている問題は、セックスだけに当てはまるものではなく、女性の社会進出の問題や、子育て・介護など、現在噴出している他の問題にも共通していえることである。日本社会を息苦しくさせている「男らしさ」「女らしさ」という固定観念を壊し、より「リバーシブル」な社会をつくることができれば、これらの問題は解決へと大きく歩を進めることができる。そのために「肛門を開発すべき」という提言は、突飛ではあるが、一考に値するものなのではないだろうか。
(田中 教)

最終更新:2016.05.26 08:00

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