“三菱グループの天皇”が息子の三菱自動車社長擁護のため「燃費なんてコマーシャル、誰も気にしていない」と暴言!

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 三菱グループのピラミッド型に固定化された職制制度の問題も『国策防衛企業 三菱重工の正体』は指摘する。

「『組織の三菱』と称されるほど、ピラミッド型に固定化された職制が、社内の意思疎通を悪くしていることがある。工業製品は、製造現場に近いほど技術的な欠陥や不祥事を見つけやすい。それが発見された場合、その情報を社内の関係部署で迅速かつ広範囲に共有し、柔軟に対応することが、技術力を高めるための基本とされる。だが、三菱重工では、職制で下位の職員は、直属の上司にしか進言が許されていない。そのため、たとえ欠陥の情報を報告しても、それを受けた上司が取りあわなければ情報の流れはそこでストップし、社内では欠陥などなかったことにされてしまう。このように硬直化した企業体質が、現場の社員や技術者に、『上にモノを言っても仕方がない』というあきらめに似た無気力をはびこらす」

 そして、幹部は自己保身のために部下にひたすら無茶な要求をつきつけ、その場しのぎのウソにウソを塗り固めていく。そういう意味では、同グループの戦前の日本軍の亡霊のような体質が、三菱自動車の不祥事を生んだと言っていいだろう。

 今回の自動車の燃費データ改竄問題では、三菱自動車が過去10年間に販売した30車種のうち、不正は27車種、200万台強に上るとみられ、さらなる販売や生産の停止に追い込まれる可能性も高く、顧客への補償やエコカー減税の返還など、対策費は数千億円規模に膨らむとされている。

 三菱グループ、三菱自動車は、いったいどうなるのか。エンジンを供給している中国メーカーに売却される可能性も取りざたされる一方で、“天皇”相川相談役はインタビューで「絶対に潰しちゃイカン」「三菱重工は三菱自動車の株を持っていますからね。株主としては支援しなきゃイカン。それは当然のことでしょう」と、息子の会社への支援を強く主張している。

 三菱グループはまさに戦前の日本軍のように真実から目をそらし、このまま泥沼に突き進んでいくのだろうか。
(小石川シンイチ)

最終更新:2016.05.05 11:04

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