SKE時代にはもう戻りたくない…卒業したアイドルの告白から見る、アイドル業界の過酷さ、貧困、性接待強要の実態

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〈いまや雑誌のグラビアは、ほとんどがDVDのパブ(宣伝)写真。アイドルには、ギャラが発生しません。DVDも制作費は一本100万円程度で、アイドルは10万円ほどのギャラを事務所と分け合う形になります〉
〈良心的な事務所なら、少ないながらも正当なギャラがもらえる。だがヒドいところだと、事務所とアイドルの取り分の比率が、8対2や、9対1のところもあるという〉(「週刊大衆 臨時増刊」双葉社/12年11月20日号)

 ひどい事務所であれば、ギャラの配分が不公平というだけなく、きちんと支払われないケースもある。グラビアアイドルの杉本有美が未払い分のギャラ支払いを求め、前所属事務所に対して民事訴訟を起こした事件は記憶に新しい。

 いずれにせよ、こんな状況ではとても暮らしていけない。しかも、アイドル活動には仕事で使うものであるのにも関わらず自腹で負担しなければいけない必要経費があるらしい。

〈イベントや、撮影会、それに今はグラビアの撮影でも、自前衣装ということも少なくない。贅沢するつもりがなくても、そういった現場に同じ服は着ていけない。手取りで1万円にもならない仕事だろうと、パブ扱いでノーギャラの仕事だろうと、1回あたり、1~2万円の洋服代はかかる。毎月の給料じゃ全然足りない〉(「宝島」宝島社/13年10月号)

 こうなってくると、アイドル稼業だけではとてもやっていけない。副業に手を染めたとしても誰も責めることはできないだろう。ただ、定時のバイトに入ってしまうと芸能の仕事が優先できなくなる。かといって、顔が知られている仕事なので、キャバクラなど“お水”の仕事も難しい。

 そこで、彼女らの大きな収入源となっているのが、“ギャラ飲み”という、女性がお小遣いをもらって参加する合コンなのだという。

〈相手は、芸能関係者やスポンサー、会社役員など様々。相場として、2~3時間の飲み会で1万円程度もらえます。羽振りの良い人にあたるとプラスしてタクシー代がもらえたりして。女の子のほうも、仕事の繋がりを求めたり、単に日当バイトの場じゃないときもあります〉(「実話ナックルズ」ミリオン出版/12年11月)

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