大卒の正社員、安定志向、祖父が自民党好きなだけ…ネトウヨ・レイシストの意外な素顔

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • 印刷
nihongatahaigaishugi_01_150530.jpg
『日本型排外主義 在特会・外国人参政権・東アジア地政学』(名古屋大学出版会)

 本サイトでも様々なかたちで何度も取り上げている「ヘイトスピーチ」。今の日本で「ヘイトスピーチ」や「排外主義」といった言葉を聞くとき、それが在日コリアン(や時に中国人)に向けられて放たれるものであることがほとんどである。ヨーロッパなどで「排外主義」や「ゼノフォビア(外国人恐怖症)」と言うときには、特に移民排斥を訴える場合が多い。増える移民のせいで仕事が奪われることへの恐怖から排外主義に向かうわけであり、フランスやギリシャなどでは移民排斥を掲げる政党が躍進している事実もある。

 しかしながら昔から日本に住む(住まざるをえなかった)在日コリアンたちに対して、いまさら「出て行け」と叫ぶ日本のレイシスト、排外主義者やネトウヨたちは、彼らのせいで雇用が圧迫されていると本気で信じているわけでもなさそうで、よく言われるように、単なる弱いものいじめが具現化されたものが、日本のヘイトスピーチだという考察は理にかなっている。

 では、なぜ日本の排外主義者たちは弱いものいじめをするのか、その排外主義にいたる過程は何なのか、ひいては排外主義者は誰なのかを考えてみる。「ネトウヨ」や「排外主義者」のイメージは、これまで多くのメディアが扱ってきたように、「日本の長期不況による格差の拡大の被害者で、非正規雇用で経済的、精神的に追い詰められた“底辺”の人々」のようなプロファイリングが一人歩きしている感は否めないのだが、果たして実際にヘイトデモに参加したり在特会の会員になったりしているのは、本当にそういったイメージ通りの人々なのだろうか。

 日本の排外主義について、その当事者への直接のヒアリングと、外国での排外主義の様々な研究から取り上げた、『日本型排外主義 在特会・外国人参政権・東アジア地政学』(樋口直人/名古屋大学出版会)は、そのこれまで普及したイメージを別の側面から見ることに役立つ一冊である。

 本書では排外主義運動を行う人たち34人への直接のヒアリングや、右派論壇での歴史認識や「ターゲット」となる国やトピックの登場頻度などのデータを通して、排外主義運動への誘引の過程や、これまであまり言及されることのなかった排外主義者たちのイデオロギー的側面を明らかにしていく。

 まず、ヒアリングをした34人の「排外主義活動家」の背景を見ると、学歴では大卒/中退が24人、雇用形態では正規雇用が30人と、「非正規雇用の」というレッテルはここには当てはまらないことがわかる。また右派論壇での言論の機会構造という点では、排外主義運動は「目的がない非合理的な鬱憤晴らしとみるよりは」、外国人参政権や朝鮮総連バッシングなどの盛り上がりに「反応する機会主義的な行為者」であると著者は指摘する。

「いいね!」「フォロー」をクリックすると、SNSのタイムラインで最新記事が確認できます。

この記事に関する本・雑誌

日本型排外主義―在特会・外国人参政権・東アジア地政学―

新着芸能・エンタメスキャンダルマンガ・アニメビジネス社会カルチャーくらし教養

大卒の正社員、安定志向、祖父が自民党好きなだけ…ネトウヨ・レイシストの意外な素顔のページです。LITERA政治マスコミジャーナリズムオピニオン社会問題芸能(エンタメ)スキャンダルカルチャーなど社会で話題のニュースを本や雑誌から掘り起こすサイトです。ネトウヨ寺路 薫自民党の記事ならリテラへ。

人気記事ランキング

総合
いいね! 数
1 Nスペ731部隊検証にネトウヨ錯乱!
2 テレ朝が萩生田に全面謝罪した背景
3 ウーマン村本こそ“最強反戦芸人”だ!
4 幹部から新人までほとんどが商売右翼
5 『朝生』で百田尚樹が徹底論破され大恥
6 イノッチが夫婦別姓反対派を一蹴!
7 寂聴「憲法を汚した安倍は世界の恥」
8 葵つかさが「松潤とは終わった」と
9 市原悦子が語る戦争と安倍政権への怒り
10 水木しげるが描いた慰安婦「地獄だ」
11 久米宏、さんま、村本も東京五輪批判
12 『永遠の0』は恐い!元特攻要員が批判
13 テレ東が番組で統一教会信者隠しと捏造
14 ローラが所属プロと奴隷契約トラブルも
15 グッディ!土田マジギレ真の原因
16 高橋洋一ら安倍応援団が特区ビジネス
17 グアム北ミサイルは存立危機事態でない
18 手塚治虫が描いた戦争をいま読み直す
19 吉川晃司が安倍の核禁止条約拒否を批判
20 岸田『ひるおび!』出演にネトウヨが
1吉川晃司が安倍の核禁止条約拒否を批判
2ウーマン村本こそ“最強反戦芸人”だ!
3有森裕子が東京五輪の現状を批判
4菅官房長官が壊れ始めた!トンデモ会見
5加計幹部が官邸訪問、安倍と下村が
6 Nスペ731部隊検証にネトウヨ錯乱!
7森友新証拠!佐川の虚偽答弁が明らかに
8久米宏、さんま、村本も東京五輪批判
9加計が職員を安倍首相の選挙に動員
10安倍改造内閣はハレンチ閣僚だらけ!
11高橋洋一ら安倍応援団が特区ビジネス
12内閣改造で加計学園人脈のお友達が出世
13灘中校長が語る自民党とネトウヨの圧力
14長崎のメッセージも安倍には届かず!
15市原悦子が語る戦争と安倍政権への怒り
16安倍応援団が発狂状態でメディア攻撃
17安倍は原爆の日も核兵器禁止条約を黙殺
18グアム北ミサイルは存立危機事態でない
19獣医学の重鎮が加計と安倍首相を一刀両断
20手塚治虫が描いた戦争をいま読み直す
PR
PR 飲むだけで女性のカラダの悩みを解消!?

人気連載

アベを倒したい!

室井佑月

室井佑月が斎藤貴男と「共謀罪」を徹底批判!「安倍政権に逆らう人が片っ端から逮捕される」

アベを倒したい!

「売れてる本」の取扱説明書

武田砂鉄

"体育会系相田みつを"松岡修造は本当に「ブレない男」なのか? 年を追うごとに変わっていく修造語録を読み解く

「売れてる本」の取扱説明書

ネット右翼の15年

野間易通

高市早苗はいかにして"ネオナチ"と出会ったか

ネット右翼の15年

左巻き書店の「いまこそ左翼入門」

赤井 歪

戦争を放棄せよ! 軍事力がなくても侵略と闘う方法はある、自由のために闘える!

左巻き書店の「いまこそ左翼入門」