セクハラでっちあげ、親の介入、備品持ち帰り…「モンスター社員」増殖の理由とは?

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 経営陣や上司のモラルの低さがトラブルを引き起こしているケースも多い。 

「理解できない言い分をあれこれと言ってきて、仕事にも差し障りが出ているし、周囲への影響もあるので、問題社員だ」と、その企業の経営者が20代女性社員について相談に来た。著者が当該の女性社員に会って話をきくと、驚愕の事実が。

 経営陣は「整理、整頓、清掃の3Sに徹底的に取り組んで、美しい職場環境を作ろう!」とミーティングで言ったそばから、ミーティングで出た茶や菓子のゴミをそのまま放置。机やいすもグチャグチャでホワイトボードも消さずにそのまま。その片付けを仕方なく女性社員がやっているが、空しくなるという。

「風邪をひくなど、たるんでいる証拠!」とカツを入れる取締役は、自分は朝まで麻雀、寝不足でだるいと会議室で寝ている。社員にそれを指摘されると「マージャンも仕事のうちだ!」と烈火のごとく怒る。

 この言行不一致ぶりに落胆し、彼女は会社によくなってほしいとの気持ちから社長に話すのだが、それで関係が悪化していく。まるで問題社員でもないのに、会社が勝手にモンスター社員と位置付けているだけだった。

《会社がごく当たり前の主張をする社員を「モンスター社員」として白眼視しているケースも多い。会社側の労務管理体制が整っておらず、法的な知識が欠けているとこのようなトラブルも起きやすい》

 ある飲食店の経営者は、店の店長が田舎の友人の結婚式に出たいと週末3日間の有休を申請してきたことに腹を立てた。そもそも飲食店に有給休暇なんてあるわけないとの考えから、それを認めなかった。すると納得がいかない店長は労働基準監督署に相談に行った。その一件が社内に広まり、他のスタッフも風邪をひいたときなど、有給を申請するようになった。社長は「店長は社内の和を乱すモンスター社員だ。会社は何か制裁をできないか?」と相談に来たのだが、《この場合、法律的には明らかに非は会社にある》。

《飲食店だろうと何だろうと有給休暇は法律上労働者に認められた権利だ。それを拒否することは法律上認められない》

 飲食店以外でも、ITベンチャー企業やマスコミ、ノルマの厳しい営業職や、決算期や納期を迎えた一般的な企業でも、有給休暇どころかサービス残業は当たり前とばかりにコキ使われることも多いが、本来、これは雇用側の違法行為であり、労働側が当然の権利を主張しただけで「モンスターだ」「空気を読め」といわれる筋合いはないのだ。

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