仕事があるのに妊娠は無責任!? 広末の妊娠を「無計画!」という風潮に見る、マタハラの根深さ

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • 印刷
hirosue_01_150420.jpg
2000年発売の写真集より当時20歳の広末。その3年後、結婚と第1子妊娠を発表する(広末涼子写真集『Happy 20th birthday』マガジンハウス)

 先日、上戸彩の第1子妊娠が発表された。まだ安定期に入っていないともいわれるが、先週スタートしたドラマ『アイムホーム』(テレビ朝日系)には予定通り、キムタクの妻役として出演している。キムタクも「配慮していけたら」と上戸を気遣うコメントをするなど、周囲も上戸を温かくサポートしながら撮影を進めているようだ。

 しかし、当初、事務所側はドラマの収録が終わってからの妊娠発表を考えていたとも言われている。というのも、3月中旬に第3子妊娠を発表した広末涼子へのバッシングがあったからだ。

 妊娠を理由に広末が出演を予定していたNHKの大河ドラマ『花燃ゆ』を辞退したことが、「プロ意識に欠ける」と非難された。広末の場合、元夫であるデザイナーの岡沢高宏との初婚も、そして現夫であるキャンドル・ジュンとの再婚もデキ婚であることから、「仕事や周囲に人に対して無責任だ」「無計画だ」という声まで挙がっていた。

 広末が芸能人ということもあって本質が見えにくくなっているが、よく考えてみればこれは立派なマタニティ・ハラスメント(以下、マタハラ)である。避妊をしていても妊娠することはあるし、逆に望んだ時期に妊娠できないということもよくあるケース。にもかかわらず「妊娠はコントロール可能なもの」として、そのタイミングを他人が非難することこそ問題視すべきことだろう。

 このように、「マタハラ」という言葉が浸透していても、実際にどんな言動がマタハラにあたるか、意識していない人も多い。そこで今回は、『マタニティハラスメント』(溝上憲文/宝島社新書)から、意外と知られていないマタハラの実態を見てみよう。

 そもそもマタハラの定義をご存じだろうか。立教大学社会福祉研究所の杉浦浩美研究員が著した『働く女性とマタニティ・ハラスメント』(2009年)では、「妊娠を告げたこと、あるいは妊婦であることによって、上司、同僚、職場、会社から何らかのプレッシャーを受けること」とされていたが、現況では、妊娠中だけではなく、産休明け・育児休職の復帰後にも嫌がらせやプレッシャーを受けることも多いという。

 本書でも、「産休中に会社から、復帰後は本社勤務であっても、3時間かかる工場に週に3〜4日、出張させると言われた」「育休前は、復帰後も以前と同じポストに戻れるといわれていたのに、休みに入って半年後に『今後は海外出張も多くなる。社内選考をやり直そうと思うから、君ももう一度受けてくれ』と告げられた」といった、産休中の陰湿なマタハラ被害が報告されている。物理的に厳しい条件を突きつけ、降格や配置換えを実質的に強要するのは、悲しいことにもっともベーシックなマタハラだといえよう。

「いいね!」「フォロー」をクリックすると、SNSのタイムラインで最新記事が確認できます。

この記事に関する本・雑誌

新着芸能・エンタメスキャンダルマンガ・アニメビジネス社会カルチャーくらし教養

人気記事ランキング

総合
いいね! 数
1 文春の前次官証言で官邸vsマスコミ攻防
2 官邸が文科省前次官の実名証言ツブし
3 阿川佐和子結婚手記に不倫略奪婚は?
4 加計に利権独占させた安倍政権の手口
5 松本人志が「冤罪あっても」共謀罪支持
6 共謀罪強行採決もまだ希望はある!
7 報ステ後藤謙次の安倍批判がキレキレ!
8 安倍が朝日の加計学園報道をテロ認定!
9 国連報告者から安倍に共謀罪批判文書
10 『ゴジラ対ヘドラ』坂野監督の死を悼む
11 葵つかさが「松潤とは終わった」と
12 加計学園疑惑に決定打、安倍側近が圧力
13 室井佑月が共産党に「ネトサポつくれ」
14 空中分解KAT-TUNの暴露本が出版
15 江角もハマった恐怖のママカースト
16 秋篠宮家の料理番がブラック告発
17 共謀罪成立で横浜事件の恐怖が再び
18 加計学園総帥が「首相の後ろ盾ある」
19 村上春樹が「歴史修正主義と闘う」宣言
20 安倍政権御用ジャーナリスト大賞
PR
PR
1報ステ後藤謙次の安倍批判がキレキレ!
2松本人志が「冤罪あっても」共謀罪支持
3『あさイチ』が基地に苦しむ沖縄を特集!
4共謀罪が衆院委員会で強行採決の暴挙
5加計学園「総理の意向」文書は本物!
6佐野元春が共謀罪反対「治安維持法だ」
7安倍が朝日の加計学園報道をテロ認定!
8加計学園疑惑に決定打、安倍側近が圧力
9 共謀罪に周防監督らも猛反対の声
10室井佑月が共産小池晃と安倍答弁を分析
11官邸が文科省前次官の実名証言ツブし
12加計に利権独占させた安倍政権の手口
13共謀罪強行採決もまだ希望はある!
14室井佑月が共産党に「ネトサポつくれ」
16ガンダム“生みの親”が安倍首相批判!
17文科省前次官の醜聞はやはり官邸の謀略
18国連報告者から安倍に共謀罪批判文書
19水木しげるが50年前に書いた文章が発掘
20安倍の改憲で高等教育無償化はまやかし
PR
PR

人気連載

アベを倒したい!

室井佑月

室井佑月が斎藤貴男と「共謀罪」を徹底批判!「安倍政権に逆らう人が片っ端から逮捕される」

アベを倒したい!

「売れてる本」の取扱説明書

武田砂鉄

"体育会系相田みつを"松岡修造は本当に「ブレない男」なのか? 年を追うごとに変わっていく修造語録を読み解く

「売れてる本」の取扱説明書

ネット右翼の15年

野間易通

高市早苗はいかにして"ネオナチ"と出会ったか

ネット右翼の15年

左巻き書店の「いまこそ左翼入門」

赤井 歪

戦争を放棄せよ! 軍事力がなくても侵略と闘う方法はある、自由のために闘える!

左巻き書店の「いまこそ左翼入門」