やはり出た!週刊誌の百田尚樹『殉愛』擁護記事…文春、新潮は恥ずかしくないのか

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 いくら家族を安心させたいからといって、離婚同意書にサインする段になって、まだこんなにラブラブぶりをアピールするなんてことがありえるのか。また、ブログには、夫の写真もアップされているが、離婚するためにやってきた夫が演技でここまで幸せそうな笑顔をつくることができるものなのか。

 また、イタリア人夫は帰国後にTwitterで「2 days: longest period without talking with my wife :()」とつぶやいている。離婚同意書にサインをした夫が「my wife」と書くのも不自然だが、それ以上にありえないのは、「2日間、こんなに妻と話せてないなんてはじめてだ」と書いていることだ。つまり、これはそれまで、毎日会話をする仲睦まじい関係だったということだろう。

 しかも、唖然とさせられるのは、百田がこうした彼女の過去を隠したことを、プライバシーを明かす必要がないと思ったから、などと強弁していることだ。「文春」では、「(たかじんは)妻のプライベートは公表したくないとも考えていました」とまたぞろ会ったこともないたかじんのせいにし、「新潮」では、ネット上で話題となっているイタリア人男性以外との結婚歴疑惑を受けて、「複数の離婚歴があったとして、それだけで未亡人を“悪女”と決め付けて良いのでしょうか」と抗弁している。

 そもそも『殉愛』自体がプライバシーを売り物にした本なのに一体何を言っているのか、という感じだが、百歩譲って、プライバシーに配慮したとしても、さくら夫人の結婚・離婚の話に触れなければいいだけ。それを百田は事実にはない架空の話をでっちあげ、虚偽を書いているのだ。

 たとえば、さくら夫人はたかじんと初めてふたりきりで出会った夜、「イタリアには彼がいるの?」と訊かれて、「親しい男性はいます」「(恋人とは)違います」「でも、父は彼と結婚したらいいと言いました」などと答えているし、別の箇所でははっきりと「独身」とも書いている。そう。わざわざ嘘の会話や身の上話しを創作しているのである。つまるところ、これは百田センセイが朝日新聞に向かって叫んでいた“捏造”ではないか。

 もちろん、百田とさくら夫人の反論は重婚疑惑の否定だけに終わらない。次に挙げているのが、たかじんが書き遺したとされる通称“たかじんメモ”の偽造疑惑だ。ネット民をはじめ、たかじんの元弟子である打越もとひさ氏や作詞家の及川眠子氏らも“あれがたかじんの字か?”と疑義を呈していたが、「新潮」は「この“疑惑”についてもすでに答えは出ている」と断言している。

 が、お笑いなのは、「週刊新潮」が根拠として挙げているのが、なんと「探偵ファイル」が依頼した筆跡鑑定結果なのだ。「探偵ファイル」がその鑑定結果をニュース記事として配信した際には、百田は〈拝見しました!プロの鑑定結果は心強いです〉〈プロの筆跡鑑定人が見たら一目瞭然!〉と嬉々としてリツイートしていたが、ここでも「新潮」は百田に丸乗りしているわけだ。だいたい、いつもは重箱の隅をつつきまくる「新潮」なのに、今回は自ら鑑定を依頼することもなく、ネットメディアの情報だけで断言までするという体たらく。すべては百田を庇うためにお膳立てしていることがありありとわかる。

 しかし、そんな「新潮」も庇いきれなかったのは、たかじんの娘・Hさんのメール問題だ。

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