『ハイスコアガール』問題に怯むな! 勇気あるギリギリのパロディマンガ登場

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 そんな敵さんたちのなかには、「これ、すげーな」と思わずツッコんでしまいそうになるキャラもけっこういる。たとえば、巌流島が舞台となった話では、プライベートビーチで休暇を楽しむ片岡の前に、ある敵が現れる。そう、舞台となっている島に欠かせない人物、「巌流島の決闘」で有名な宮本武蔵である。まあ、有名な剣豪ではあるし、時代設定的にも登場することにはまったく問題はない。しかし、その姿が大きな問題だ。あろうことか、『バガボンド』(井上雄彦/講談社)の宮本武蔵に激似の姿で現れるのである。激似というか、逆にうまいよ、作者は絵がうまい。と、混乱のあまり斜め上の意見を言ってしまいそうになるほどである。

 その後もまたすごい。相手が宮本武蔵だと気づいた片岡は「武しゃん…」とか言いながら怯え、戦いを放棄してしまいそうになる。しかし、そんな片岡の前にある人物が浮かび上がってくる……。安西先生である。『SLAM DUNK』(井上雄彦/集英社)の主要キャラのひとり、安西先生である。また、登場するだけならまだしも「あきらめたらそこで試合終了だよ」という珠玉の名言まで喋らせるのだ。しかし、まだまだこんなもんじゃない。こんなもんで終わらないのである。

 ある話では、片岡の前に突然、敵がスーッと空から降りてくる。イメージ的には『ドラゴンボール』(鳥山明/集英社)の舞空術が近い。キャベッツと名乗るその敵の姿がまた、もうなんというかほぼ『ドラゴンボール』に登場した悟空の兄「ラディッツ」なのである。大きな違いは戦闘ジャケットが新型のものになっており、腹部がむき出しというくらいだろうか。なぜ読者が“似ている点”ではなく、“違っている点”を探さなければならないのか……考えても無駄なので置いておこう。スカウターもほぼそっくりそのままで、片岡相手にそれを使用し「戦闘力たったの3か ゴミめ」というセリフをのたまう始末。ちなみに本家のラディッツは「戦闘力…たったの5か…ゴミめ…」だ。違いは数字だけである。キャベッツは一方的に片岡を「キャベッツ砲」で攻撃。仕留めたと思うのだが、片岡はフリーザばりに変身。元気玉っぽい技を使いはじめ……。あとはもうオチなので言及は避けるが、もうやりたい放題である。

 フリーザといえば、それっぽい敵「レイゾー」も出てくる。登場シーンはキャベッツと同じく空から降りてくるのだが、その際のポーズが両手を腰のあたりで広げて片足を少し折った、フリーザの有名なポーズまんまである。また、レイゾーがフルパワーを出すと、筋肉が隆起し、マッチョになる。うん、悟空相手にフルパワーを出したときのフリーザそっくりだ。

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