PC遠隔操作被告の弁護人は池田大作の弁護人だった!

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 今から18年前の1996年、創価学会元女性幹部が「週刊新潮」(新潮社)で、池田大作にレイプされたという告発手記を発表。直後に池田大作に対して、レイプ被害で受けた精神的苦痛の賠償を求める民事裁判を起こした。いわゆる「池田大作レイプ訴訟」とよばれているものだが、佐藤氏はこの裁判で、池田名誉会長側の弁護団に名を連ね、しかも中心的な役割を担っているのだ。

 しかも、この裁判で佐藤氏ら弁護団は、池田名誉会長にレイプされたという女性幹部の訴えをそもそも「狂言訴訟」だとする戦術を採用。女性の法廷証言すら拒否して封じ込め、一審、二審、最高裁と、すべての判決で“原告の請求棄却”という全面勝利を勝ち取っている。

 ちなみにこの裁判終了後、池田弁護団は『判決 訴権の濫用―断罪された狂言訴訟』(日本評論社)という本を出版している。序文には、弁護団長だった宮原守男氏のこんな池田礼賛が掲載されている一冊だ。

〈八〇〇万世帯の会員を抱えるわが国有数の宗教団体である創価学会の最高指導者、池田大作名誉会長は、世界各国の指導者・有識者と対話を重ね、一〇〇を超える大学に名誉博士、名誉教授として迎えられている平和活動家・哲学者・教育者であり、世界桂冠詩人の称号を贈られた詩人でもある〉

 この本にも佐藤弁護士は共著者として名を連ねており、弁護団とともにレイプ被害を訴えた女性や「週刊新潮」に対して徹底批判を展開している。

 こう書くと、レッテル貼りが大好きな一部のネット民は、佐藤氏が学会や池田大作と特別な関係があったと騒ぎ立てるもしれないが、取材した範囲ではその形跡はない。このケースでも、佐藤弁護士は腕を見込まれて弁護団に抜擢され、依頼者である池田大作名誉会長を勝たせるために、さまざまな戦略、技術を駆使して奮闘と見るのが妥当だろう。

 おそらく佐藤弁護士にとってもっとも重要なのは、依頼人の主張を勝ち取ることなのではないか。そう考えると、PC遠隔操作事件における肝の据わったブレない対応も納得がいく。会見で佐藤氏は「私自身は否認している被疑者が『実はやってました』と告白することに何回か遭遇している。それをもとに弁護するのが弁護士だ。裏切られたと非難するものでもない」と語っていたが、まさに佐藤氏は弁護士の仕事をまっとうしようとしただけなのだろう。

 見事なまでのプロ意識。そういえば先日、「週刊文春」(文藝春秋)14年6月5日号で、佐藤氏が金融商品取引法違反の企業の顧問をつとめていたことが報道されていたが、もしかすると、佐藤弁護士に一番近いのは『リーガル・ハイ』で堺雅人が演じた敏腕弁護士・古美門研介なのかもしれない?
(白門志郎)

最終更新:2017.03.02 05:36

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