勝手にライバル視、子供のケンカで連絡網、"ママ友地獄"の実態とは

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ママ友のサダメ。』(ぶんか社)

【messy初出】(2014年5月)

 子供を持つ母親にとって、ママ友づきあいは欠かせないもの。しかし、子供の出来不出来、夫の職業、収入、家庭環境など、あらゆることで生まれる格差やトラブルに巻き込まれてママ友地獄に陥ってしまう人も少なくない。実際のところ世の中には、どんな"トンデモママ"たちがいるのだろうか。100人超のママ友をもつというママ友交流評論家・又野尚による実録コミックエッセイ『ママ友のサダメ。』(ぶんか社)から、さまざまなモンスターママたちを紹介してみよう。

 まず、何かにつけてライバル視し、ことあるごとに張り合ってくるママは多いよう。たとえば本書に登場する、同じマンションでお互いに見下しているN田とY岡は、小さいことを見つけては相手をサゲようとする。Y岡が「息子さん25mも泳げないの? うちの子でも泳げるから大丈夫よ! がんばって」と言うと、今度はN田が「この間スイミング見学にいったらY岡さんの息子、集団でなく個人レッスンだったのよ! お金かけて泳げたのね」と反撃する。ほかにも、同じ時期に団地に入居し、娘も同学年で旦那も同じ年齢、同じ職種のママが家を買うと知ると、その人も家を買う。こんな小競り合いに疲れて、子供の中学受験を理由に引っ越していく人もいるほど。

 また、子供のケンカで連絡網を駆使してくるママもいる。いきなり「お宅の江里香さんうちの娘をいじめてませんか?」と電話をかけてきて、「うちの娘は毎日泣いて帰ってくるんです」とツラツラ語りながらまくしたててきたそう。「うちの娘はどんくさいタイプですし」と20分必死に弁明してなんとか納得してもらえたのだが、切り際に「また何かわかりましたらお電話させてもらいますから!」とまだ疑っている雰囲気を出されたというのだ。あとでほかのママにも確認してみると、ひとり20分×クラスの女子18人全員の家に電話をしていたそう。子供のケンカに親が出てくるのもどうかと思うが、連絡網まで駆使して全員を疑ってくるのは恐ろしい。

 子供のことに親が出てくるといえば、中学受験をがんばるB山親子の場合もそう。B山ママは「とにかく塾の宿題が大変なの! 学校の宿題なんかやるひまないわ」と、自分が学校の宿題をやってしまうのだ。夏休みの宿題にいたっては、「こーんなに塾の宿題があるので学校のほうはできませんから」とわざわざ学校まで塾の宿題を持って行き、担任に宣言する。さらに、小学校の行事で劇をやることになったときも仮病で休み、塾の実力テストを受けさせていたりする。子供のためと言えばまだわからんでもないが、「なんせひとりっ子 私と夫の老後はあの子にかかってるんです!」言い切るところはすごい。ただ、こんな理由でスパルタ中学受験させられる娘もかわいそうな気がする。

 ママ友づきあいが大変なのはわかるが、それに振り回される子供たちもなかなか大変そう。本来、ママ友は子供を通して出会い、共通の悩みや喜びを分かち合える存在なのだから、ママ友のせいで子供の交友関係に影響を与えるような、本末転倒な展開だけは避けて欲しいものだ。

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