現役官僚が描く原発利権のリアルな構図、再稼働のシナリオ

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「Thinkstock」より

【ビジネスジャーナル初出】(2013年11月)

 小泉純一郎元首相の発言で、原発問題が再びクローズアップされている。

 そんな中、原発問題をめぐる1冊の小説が話題を呼んでいる。福島原発事故後の日本を舞台に、政治家、官僚、電力会社、経済団体など、原発再稼動に蠢く魑魅魍魎を描いた『原発ホワイトアウト』(若杉冽/講談社)だ。

 この作品が注目されているのは、小説と銘打ちながらも、作者が匿名の"現役官僚"で、その内容は現実の原発事故後の"事実"に即しており、登場人物もモデルが特定できるなど、一種の暴露小説となっているからだ。そんなショッキングな話題性もあり、発売1カ月で6万5000部と売り上げを伸ばしているという。

 霞が関では、官僚たちが作者は誰なのかと、犯人探しに躍起になっているといわれるが、それだけ霞が関にとって都合の悪い現実が書かれているということなのだろう。ではどこが現実とリンクするのか、モデルは誰なのか、それらを検証する形で本書の"リアリティ"に迫ってみたい。

 福島原発事故から数年が経過した日本。物語は、政権を奪還した保守党(※自民党がモデル)、官僚、そして電力会社が三つ巴で原発再稼動に向けて動き出すことから始まる。三者の目的は、自らの原発利権を再び手中にすることだ。そのために、さまざまな工作を張り巡らしていく。

 そんな展開の中で政治家、官僚、電力会社それぞれの"本音"も随所に描かれている。

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